【セットリスト(145-3)】2023/10/8 北米2023 Toronto公演—“A voice of an Angel”


今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださり
ありがとうございます。




ツアーは三日目カナダ・トロントへ移動。
ここでもう一度地図をおさらい🗺

今2️⃣箇所目のトロントにいます。
北米2023のカナダは、今回のトロントのみとなります。








カナダのオンタリオ州の州都であり、同国最大、北米屈指の世界都市、金融の中心地でもあるトロント。
金融、経済、電気通信、航空宇宙、運輸、メディア、芸術と様々な分野の産業基盤が発達している。

え、じゃあカナダの首都なの?と一瞬思えるがこれが違うのだ。
ではカナダの首都は?
モントリオール?バンクーバー?

実はカナダの首都はオタワという都市なんです。
聞きなれない都市名…
人口が特別多いわけでもないオタワが、なぜ首都なのでしょうか?
(いきなり、横道へ逸れる予感😅)


カナダ南東部に位置するオンタリオ州のオタワが、カナダの首都に指定されたのは1857年
トロントやモントリオールほど大きくありませんが、大自然と歴史ある建物が調和した魅力溢れる歴史都市です。

カナダの首都がオタワに定着するまでにはいくつかの都市が候補となり、その役割を担ってきました。
まず1840年、それまで上部と下部に分離していたカナダは、中央政府の管理下に置かれカナダ州と呼ばれるようになります。

このタイミングでカナダ初の首都として選ばれたのがキングストンでしたが、時期的には1841年から1844年までのわずか3年間でした。

その後、1844年から1849年までの間、経済や文化の中心地として栄えていたモントリオールへと移され、1857年最終的にカナダの首都として選ばれたのがオタワで、イギリスのビクトリア女王によって指名されました。

カナダはかつてフランスの植民地でしたが、1763年パリ条約締結後はイギリスの支配下に置かれています。
この歴史的な経緯から、国内にはフランス系とイギリス系の人々が混在するようになりました。

そんな状況下、首都を選定する際の候補に挙げられたのが主要都市であるケベックシティモントリオールキングストントロントの4都市でしたが、それぞれの都市を首都とするには政治的な課題がありました。

ケベックシティやモントリオールはフランス文化が色濃く、逆にキングストンやトロントはイギリス文化の影響が強く、移民、文化への偏りを懸念し、地理的に4都市のほぼ中間に位置するオタワが最終的に選ばれたのでした。

また当時の軍事的リスクも大きな影響を及ぼしています。

かつて首都が置かれていたキングストンやトロントはアメリカ合衆国との国境に近い位置であったため、陸続きの仮想敵国とみなされており、国防上のリスクが非常に高いと考えられていたのです。

そのため、地理的に内陸に位置し、国境から離れた場所にあるオタワが首都として選ばれたという経緯があります。








経済や文化の中心である大きな都市が必ずしも首都になるわけではなく、そこにはその国がたどってきた歴史的背景や地理的な事情など多くの課題や試行錯誤を経て、首都は選ばれているのですね。

※参考文献
カナダの首都がオタワなのはなぜ?


ところで、モヤっとついでにいつも引っかかっていた素朴な疑問も少し探ってみることにします。

QALに限らず、海外アーティストのツアーを追いかけていると必ず出てくる「北米」というワード。

漠然と北米=北アメリカ=アメリカ合衆国の北の方?というイメージを持っていた私には、カナダが北米ツアーに含まれることに、“別の国だけど近いから一緒に回って北米ツアーに入れちゃえ”みたいな感覚でした。

しかし北米とは特定の国を示す定義はなく、アメリカ大陸の北の地域、敢えて国で示すとアメリカ合衆国、カナダ、メキシコのことを「北米」と呼ぶようです。
アメリカを漢字で表すと“米”となることから国のイメージができ上ってしまっているような気がします。

ここで気になるのはもうひとつのワード「南米」
ブラジルやアルゼンチンはアメリカじゃないのに南米と呼ぶのはなぜ?という疑問も米=アメリカの概念を取り除けば辻褄が合ってきます。
アメリカとは国名ではなく「アメリカ大陸」という大陸の名称であり、地理的に北米(中米)南米と分けられているということのようです。

私たちが俗に使う“アメリカに行く”という表現は、めちゃくちゃ正確には“アメリカ合衆国に行く”と表すのが正しいということになります。
そこにUS、USAが使われるというわけです。
ちなみにUSは名詞、形容詞として使えますが、USAは名詞にしかならないという使い分けになります。

まあぶっちゃけ「アメリカ」で十分通じますから、あくまでも表記的にという意味合いです。

しかしここまで来ると、ヨーロッパ大陸とアジア大陸は繋がっているのに分けて表記するんだ、とかアメリカンコーヒーとはなんぞや、みたいな…
何となく使っている言葉ってあるもので、疑いだしたらキリがありません。

でもQALのライブレポートを書くようになって地理的な疑問や歴史、文化を掘り下げることが増え、学校で勉強していたはずのことも何十年も経ってようやく理解できるという…どうやら“好き”が絡まないと頭に入ってこないようです😅


では今回の主役トロントに話を戻しましょう!

トロントはカナダ経済の商都であり、様々なスポーツのプロチームが本拠を構えており、トロント・メープルリーフス(NHL)やトロント・ブルージェイズ(MLB)などがあります。

100mを超える超高層ビルが538棟と世界の都市で4番目に多い。
かつて世界で最も高い建物であったCNタワーは、トロントの遠景を象徴する建築物になっている。








今回の会場はスコシアバンク・アリーナ
(Scotiabank Arena)

QALが北米ツアーを開催した2014年2017年の頃は旧名称のAir Canda Centreでした。
Scotiabank Arenaが使われるようになったのは北米2019からとなります。

元々は1941年に建てられたトロント郵便集配ビルでしたが、老朽化していたメープルリーフ・ガーデンに変わるアリーナとして1997年3月から大規模な改装工事が行われ、「エア・カナダ・センター」として1999年2月開場
カナダの屋内競技場としては最大のアリーナ。

2017年8月にスコシアバンクと20年契約を結び、「スコシアバンク・アリーナ」と改称された。

収容人数(コンサート時)19,800人








トロントのセットリストは前回から変更なし








それでは開演します!


Opening
1. Machines(Or ‘Back To Humans’)/
Radio Ga Ga(Short Ver.)
2. Hammer To Fall(partial)

オープニングのスタートと共に撮影画面のライトが次々と点灯していく。
一つのアクションが起こるごとにざわつく会場。

今か今かと待ちきれない歓声と熱気の渦が、今回のトロントが唯一のカナダ公演だと思わせるボルテージの上がりようだ。

過去4度の北米ツアーカナダ公演を遡ってみる。
2014年は最多の6都市7公演
2017年4公演、2019年2公演、そして2023年1公演
公演数が減っていく中で、毎回開催されているのはトロントのみだ。

バンクーバーなど西海岸の都市は、サンフランシスコやLAの前後に組み込まれるが、それは必ずしもとは言えない。
国境近く、そこが同じ北米であってもカナダのファンにとっては遠いUSA。
カナダファンの想いは今回のツアー、ここトロントに集結するしかなかったのだ。

毎回複数公演が行われる日本がいかに恵まれているか、ということがまた脳裏をかすめる。

緞帳が上がる直前の一瞬ライトに映し出されるブライアンとアダムの姿。
アダムは仁王立ちして動きませんが、ブライアンは…いつものあっちかこっちか?の落ち着かない動き😆

幕が上がり、アダムの様子を確認しながら客席の様子もうかがう。
オープニング直後、ブライアンは忙しい。
アクシデントが起こりやすいこの時間帯、神経を張り巡らす。
もちろん6人それぞれが各パートに集中し、無事に幕が上がったことを確認する。

Hammer To Fall…私の大好きなシーン。

ブライアンが振り向き、近づいてくるアダムを目視する姿を捉えた瞬間、映像は終わっていました。
いつも通りのオープニング、いつも通りの幕開けであったことを私も確認することができました。
(私は7人目の記録係←勝手に任命😆)

2023年北米唯一のカナダ公演、しっかりと追っていきたいと思います。









4. Another One Bites The Dust

前奏のベースソロが少し長いなと感じつつ、その理由に気づいたのは再生を10回以上繰り返した頃でした。

レスぺにトラブルがあったのだろう。
代替えギターを受け取り交換、体勢を整え“大丈夫!”と言わんばかりに大きく手を挙げて合図(誰に?😆)していたブライアン博士。

“アダムの集中力は完璧!調整は徐々に上がってきている模様、このあとの展開が楽しみです”とだけレポートして終わらせるとこでした。

全くもってアダムしかマークしておらず、なんかベースソロ長い~?と思いつつスルーしてしまうとこでした。
危ない、危ない💦

ブライアンはいったい誰に手を挙げていたのか?
2階席あたりを指して手を振ってる、一生懸命😂
何度もリピートしてみたのですが、未解決のままモヤモヤ😑

しかし、しかしですね、
そんなモフモフのモヤモヤに構ってるヒマではありません。
アダムはやっぱり凄いヤツだと
ひとつ突っ込ませていただきます。

アダムはですね…
ブライアンの方まったく見ていないんですよ。

ギターチェンジしたブライアンの様子を確認しますよね、普通は。
いつまでこのベースソロは続くんだい?てなりますよ、この状況なら。

ところがずっとニールの方を向き一点集中、何事もなかったかのように歌いだすそのタイミングは、いつもの出だし、ビヨーンと響くような(技法的になんていうのかわかりません…)レスぺの音が合図。

背後にちゃんとブライアンが見えている!
まるでニールにブライアンを映し出しているかのように。

何気にパフォーマンスしてるように見えてもそこには緻密な計算がなされ、どんな小さな出来事も逃すことなく、その良し悪しに関係なくエネルギーに変えていくことができる。

頭がいいのよ。
回転が速いのではなく、回転してないもの
考えてないから。
本能で動くことができる真のエンターテイナーってこういうことを言うのよね。

そしてこのアダムの一部始終を見ているのが、ロジャーなのよね。
やっぱこいつはすっげーヤツだ!!ていちいち思ってるんだろうな。

2025年5月、ストックホルムで行われたポーラー音楽賞授賞式でのパフォーマンスを思い出します。
QUEENが受賞者として出席した式典に、アダムは招かれたのでした。

皇族、国賓を前に正装姿で足を蹴り上げこの曲を披露したアダムを、誇らしげに見つめるブライアンとロジャーの姿が心に残りました。

100回歌えば100通りのAnother One Bites The Dustがある。
彼の最も得意とする、ソロでもリスト入りする程の超お気に入り曲。
こうやって一つでも多く心に刻み込んでおきたいのです。









6. Bicycle Race

ついに北米2023、アダムのお尻🍑フリフリが始まった模様でございます😍

その瞬間をこんな至近映像で拝めるとはありがたや~
スクリーンは確認できませんが、客席の反応から大画面に抜かれていることは間違いありません。

パフォーマンスとしてはまだまだ序の口ですが、まあこの様子なら時間の問題。
次回を楽しみに待ちましょう!









8. I Want It All

QALのステージに立つことに於いてアダムが常に意識していること、それは自身の存在をいかに消すかということだと、私は何十回と言い続けてきました。

そのためのいくつかの方法はあるのだが、ひとつは客席に対して背を向けていることが多いということ。
そして自身のパフォーマンスが終わると、スポットライトの当たらない場所へ。


こちらの動画内、自分のパートが終わり花道から戻ってくる2分過ぎあたりからのアダムを見ていただきたい。

ステージに戻ってくる、ただ歩いている姿に見えると思います。
ふと目をやったその足元に釘付けになった私。

最初は気のせいかと思いましたが、何度か確認するうちにいや違う、彼は“意識的に”やっていると思えてならなかったのです。

足元に浮かび上がる、ブライアンを照らしているスポットライトに自分の足が踏み込まぬよう、影の淵に沿って歩いていたのです、とても器用に。

その直後ギターソロに入ったブライアンがスポットと共に近づいてくる時も、なんだかギリギリまで避けているような…足を蹴り上げているのはバランスを崩したのかもしれませんが、どんだけ照らされたくないねん!と言いたくなるくらいの避けようです。

ここからはブライアンが主役、アダムは暗がりへ暗がりへ…。
そして気がつけばロジャーの背後、階段の上に現れ、次の衣装替えのため早々と姿を消していきました。

スポットの淵から足先が入ったくらいで体にライトが当たることはない。
それでも1ミリも足を踏み入れぬよう“努力”をしている。

自分の存在を消すことに努力を惜しまず、しかし自身の個性は消さず。
そこにアダム・ランバートはいてもいい、いてほしいのです。

約2時間のステージで彼が正面を向いてスポットライトを浴びる時間は、びっくりするほど少ないはず。
もちろん計ったことはありませんが、それくらいは判断できる映像量は観てきているつもりです。

その上で“努力を惜しまず”という表現が、当てはまるだろうとも思っています。

そんなの偶然、と思えばそれまでのことですし、そもそも目立たなくていいじゃないと思う人もいるだろう…感じ方は人それぞれ。
正解はない。
何を考え、このステージに立っているのか
妄想は…果てしなく続くのです。

しかしアダムの声はよく出てますね~
声量も申し分なく切れ味鋭く、絶好調のようです。









10. Killer Queen/Speech

オーディエンスの盛り上がりは最高潮。
スクリーンに映し出されるアダムの一挙一動に、場内大喜び。
ブライアンの大暴走もありましたが、ご愛嬌で笑い飛ばしましょう😆

大声援に包まれるレジェンドの紹介まで収めてくれてあり、撮影者さまに感謝です。


ところで何を今さら、な話なのですが、
上空に浮かぶプロジェクションマッピングって、1巡目ラプソディツアーオープニングのクレストそのものなんですよね。

Somebody To Loveにも使われていますが、まじまじと見ると懐かしさが込み上げます。
コロナ禍のなか強行したヨーロッパツアーを見守ってくれたことが遠い昔のようであり、つい昨日のことのようにも感じます。









11. Don’t Stop Me Now

何かが違う…
いつもと何かが違う違和感があった。

鳥肌が止まらないのだ、何回観ても。
最初に気づいたのは“音”だった。

スピーカーの位置からおそらく3階席からの撮影。
体の高さにあるスピーカーと頭上に迫る天井に覆われる、切迫した空間。
この高さは私も経験してわかるが、音が“手に取るように”聴こえる。

とにかくクリアで臨場感をダイレクトに浴びている感じだ。
この動画の中でいちばん際立っていると感じたものは、オーディエンスの大合唱。
そして次がドラムだった。
寸分狂いなくビートを刻む手元から目が離せない。
正確で力強く、且つ滑らかなロジャーの職人芸
かなりの調子の良さががうかがえる。
そして…ロジャーの手元が速いような気がした。

そう、いつもよりテンポが速いのだ。

再生前に3分台のカウンターを見てフルではないのだろうと思ったが、映像は最後まできっちり収まっていた。
この曲は通常4分は超える。

同じ曲なのにテンポが違うときが、極たまにある。
これは誰のしわざなのか。
単純に考えればドラムが調整しているのかと思ったりするが
ほとんどはアダムが仕掛けて起こっていることだ。

そしてトロントの違うところは
アダムだけでなくオーディエンスまでもが
加担しているところだろう。

冒頭、ピアノとヴォーカルだけで始まる
“Tonight~”からの部分
会場のボルテージはすでに最高潮
この曲の受け入れ態勢は万全だった。
さあ来い!と言わんばかりの大合唱に
アダムが乗っからないわけがない。

始まってすぐの箇所
畳みかけるようなオーディエンスの
“having a good time”を合図に
アダムはギアを上げた。

カナダのファンにとっては一回きりのドンスト。
そんな想いが溢れんばかりのエネルギーになり
ステージにはちゃんと届いていた。

会場とステージが作りだし
一気に駆け抜けた3分55秒。

オーディエンスのアンテナをキャッチし、ちゃんと形にして返す事ができるアダムは、りっぱなフロントマンと呼んでも相違ない…と私は思う。









12. Somebody To Love(partial)

これがライブの醍醐味だ。
会場とステージがひとつになる、アダムはその輪の中にいるたまたまマイクを持っている人に過ぎない。

この曲に与えられたミッションは、最後の“love”をオーディエンスに返すこと。
少しので推しはかり、場を整える…
“さあ行くよ!”と一人ひとりとコンタクトを取るかのように。

ここでおもしろいのはブライアンの動きだ。
ちょうどズームで寄ってくれている1分20秒あたり。

このクロージングが始まると彼はいつも後ずさりをする。
アダムとオーディエンスの空間を邪魔しないよう、静かにスポットの当たらないところへ移動し見守りに入る。
さて、今日はどうなるかなとブライアン自身も楽しみなシーンだ。
もちろんバックは最後の落としどころ、息を合わせバンドは成り行きを見守る。

アダムがまだQALとして活動を始めた初期のツアー、“love”をオーディエンスに託すようになった当初(2015年前後)、クロージングのアレンジがもっと長い頃があった。

花道の先でオーディエンスに“love”を歌わせたあと、ブライアンの所まで駆け戻り“今日はどうだった?”と言わんばかりに…それはまるで子どものようにはしゃいでいた。
そんなアダムの姿が、ブライアンの脳裏には残っているような気がする。

後半のみを収めてくれた短い動画。

至近距離からでもなく、ただカメラをゆっくり動かしシャッターを切るかのようにひとコマひとコマを映像に収めた、いつまでもここに残っていてほしい貴重な記録だ。









15. Drum Solo(Intro)
16. Under Pressure

ロジャファンお待ちかねのドラムソロ🥁
花道周辺は撮影大会と化する。
いつもより長いMCにはカナダに戻ってこれてよかったよ、という言葉もありました。

ドラムソロのあとサポメン紹介があり、場内はアットホームな空気に包まれます。
ニールのお馴染みのベースソロが始まると、上手の階段からアダムが入場してきました。
暗がりの中ブライアンの横を通り…足元だけが光っているのでわかります。

ブライアン、今日の動きはノーマルですね。
股関節の開き具合からわかるのは
『おいらは本日絶好調』😆

花道ステージ、ここから3曲が披露されます。
アダムが無防備で楽しむ姿も見られ、客席とステージの距離が最接近する楽しい時間は続きます。









17. Tie Your Mother Down(Country Blues Ver.)

ようやくこの曲の動画が初登場。

ギターソロからのなだれ込みが定番だった
Tie Your Mother Down
北米2023ではブルース調バージョンとミックスされ
Under Pressureの次に変更された。

ブルース調で始まり、後半はいつもの怒涛のなだれ込み。
シフトされる瞬間が実に心躍る。
やっぱりこれがないとこの曲は始まらない。
低めからの映像だとライティングの凄まじさが、より迫力を増している。









19. I Want To Break Free

花道はブライアンとアダムの待ち合わせ場所。
ここではふたりの微妙な駆け引きも行われる。

付かず離れずの絶妙な距離感。
アダムが歩みよるとブライアンはわざと後ずさりしてみたり。
それはまるで“前へ行け”と言っているかのようにも見える。

ミラーボールの下で生まれるドラマは
いろんなことを教えてくれる。









24. Bohemian Rhapsody

一曲のためだけに用意された特別な衣装。
前曲The Show Must Go On終了後ステージの脇に下り、上着だけを素早く着替えスタンバイする。

ボルチモア二日目ではスムーズに行かず、ブルーの上着のまま登場した。
この日の衣装替えはうまく行ったようだ。

光り輝くものが好きなアダムのために作られた
斬新で煌びやかなデザイン。
昇降台の上に佇んだ姿は、凛として美しい。
衣装に負けない存在感がそこにはある。

歓声と大合唱に包まれる本編の締めくくり
やはりこの曲以外はあり得ない。

“Mama~”に入る直前
両方のイヤモニを何の躊躇もせず取り外す様子から
わかることはひとつ。

アダムの状態はベストと言い切っていいだろう。

クロージング
“Nothing really matters to me”
はオーディエンスに託し
“Anyway the wind blows…”
最後は全員で歌い切った。

一回のみの貴重なカナダ公演。
アダムの力強いガッツポーズがすべてを語っていた。









Encore(partial)
26. Machines(Or ‘Back To Humans’)/
Radio Ga Ga(Short Ver.)
27. We Are The Champions

カナダの国旗にあるカエデの葉を意識したのだろうか…ブライアンが赤のTシャツを着るのは珍しい。

Is This The World We Created…?以降そのままになっている降り積もった枯れ葉は、フロアが見えないほど花道を覆っていた。

滑らないよう慎重に歩く。
薄い和紙のような素材で滑らないよう配慮はされているとは思うが、それでも心配だ。

エンディングでは枯れ葉の上にさらに降り積もる、大量の紙吹雪。
11月へ差しかかる、秋から冬へ移りゆく…まるでこの頃の季節を象徴しているかのように。

真っすぐにアダムの待つ花道へ
少しずつ近づくブライアンを見ていると
この瞬間のために
それまでの26曲はあったんだと思える
愛しい瞬間だ。


We Are The Champions
アダムのクロージング。
カナダのファンのために
特別なアレンジで締めくくられ
一夜限りのトロントは静かに幕を下ろしました。


恐らく警告を避けるためカットされているであろう絶妙な編集。
2本をきれいに繋げてくれてありますので、続けて再生していただけたらと思います。














最後にトロントで起こった貴重なシーンを
ここに残します。

動画が見つからなかったのでXポストをお借りしました。
Crazy Little Thing Callde Love直前の
いつものひとコマです。

ブライアンがアダムを紹介したシーン
(Credit to @4Gelly)







” Without him none of this would be happening, A voice of an angel,  A gift from God, ladies and gentlemen the incomparable Adam Lambert!”

“彼なしではこんなことは起こらなかっただろう。天使の声、神からの贈り物、みなさん!類まれなき存在アダム・ランバートです‼”


いつも愛し気にアダムを紹介するお決まりのシーン。
A gift from Godはこのシーンでなくとも何度も言われ続けてきた言葉ですが、この日ブライアンは違う言葉をつけ加えた。

“Without him none of this would be happening, A voice of an angel”

彼なしではこんなことは…この“this”がいちばん意味するのはクイーンの復活だろう。
アダムがいなければ、今自分たちはここにはいない。

そして天使の歌声を持った神からの贈り物…
ブライアンにとっては
どれだけの賛辞の言葉を並べても
足りることはない。
世界中のすべての人の脳内に
刻み込みたい言葉なのだ。


アダムをすべての逆境から守り抜くと決めたふたり。
どんなに否定されようが非難されようとも、彼らの信念は揺らぐことはなかった。

改めて言うまでもない周知の事実をわざわざ口にする、ときどき彼らが起こす宣戦布告みたいなものだと私は捉えています。
いえ、戦にもなりませんがね、12年も続いているのですから。


同じXポストを取り上げ、字幕付き(英語)で編集された動画を見つけました。
こちらのアカウントはライブなどの貴重な瞬間を切り取り、動画に残してくれているチャンネルのようです。









さて御一行様はカナダをあとにして
次の開催地デトロイトへ向かいます。
その後いよいよニューヨークへ
Madison Square Gardenを迎えます。

私の参戦スタートのナッシュビルまでは
まだしばらく掛かりますが、急ピッチでがんばります!
珍道中レポートが待っております😍
どうかおつき合いくだされば嬉しいです。










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