【セットリスト(146-1)】2023/10/12 北米2023 NY公演 day1—追悼の光の海


今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださり
ありがとうございます。




デトロイト公演が終わりいよいよニューヨークへ、というタイミングで飛び込んできた悲しいニュース。

ブライアンのXポストから。







“Phil Webbのご冥福をお祈りします。「人生で最も悲しい日の一つです。昨夜、Phil Webbが心臓発作で亡くなりました。30年以上も私の献身的な運転手だったPhil… … …Bri」”


投稿時間は10月13日午前6時33分。
これは日本時間なので、時差を換算すると現地ニューヨークは10月12日午後5時33分。
ニューヨーク公演当日の夕刻に投稿されている。
それまでリハーサルを…どんな気持ちでこの日を過ごしていたのか。


前回のデトロイト公演レポートのあとがきにも書かせていただきましたが、Rollig Stone誌のインタビューで“ホテルの部屋で目が覚めて、閉じ込められたような感覚が嫌なんだ”と発言していたブライアン。

30年以上にわたり献身的に彼を支えてくれたPhil Webbの最期に、ツアー中だったため駆けつけることができないまま、MSGのステージに立たなくてはいけなかった突きつけられた現実。

どんな職業でも、同じような状況に置かれることはある。
エンターテインメントの世界だけでなく、人の命をあずかる立場の人たちも同じだろう。

そんな束縛された状態で人生の多くの時間を過ごし、そして自分も年老いてくれば、心は折れる。


ステージに立っている彼らを見ていると、ファンはそこが彼らの居場所であるかのような錯覚を起こすことがある。
それはただの錯覚で、アーティストも誰かの家族であり、帰るべき家があるのだ。

そんな当たり前のことを忘れてしまうほど、彼らと同じ空間を過ごす時間が尊いものだという、どこまでもこれはファンの勝手な思い込みであるに過ぎない。


北米ツアーのこの後の日程を見ると、中二日の移動日がフィラデルフィア→オースティン、そしてダラス→デンバーの間にあるだけで、他は2daysが続き移動日は中一日という超過密スケジュールが組まれている。
自家用ジェットを使っても、帰国することはほぼ不可能だということがわかる。

今回の北米ツアーは39日間で23公演を消化、1.7日に1公演…今回だけではない。
これまでの10年以上をこのタイトなスケジュールでこなしてきた。

70代も半ばの人間が、メンバーの半分を占めているバンドがこなす日程ではない。
大陸横断の移動距離を想像しただけでも気が遠くなる、ファンとして有難いを通り越して心配が先に来る。


大きなツアーはもうやらないと決断したのは、この日この瞬間だったのではないかと、そんなことを思わずにはいられない。

そんなブライアンのニューヨーク初日のステージを、しっかり見届けて行こうと思います。




今回の会場
Madison Square Garden
略してMSGと呼ばれている、世界で最も有名なアリーナのひとつとして洋楽ファンの中では聖地的存在だ。

私は生きている間に行ってみたい憧れの会場が三つあって、でも“海外にライブなんて私には無理“と長い間決めつけていた。
そんな私の背中を押してくれたアダムのお陰で2022年に憧れの会場の一つ、ロンドンO2アリーナに行くという大きな夢を叶えた。

その時にもう一つの会場ウェンブリースタジアムを訪れ、いつかここにコンサートを見るためにまた戻って来ると誓いを立て、帰国した。
そしてそこから4年後の今年9月、遂にその夢を叶えるべく再び渡英する予定だ。


三つの憧れの会場の残り一つは、もちろん今回の会場MSG。
実は当初、MSGのチケットは購入していた。

ツアーが発表された当初は、まだ各地単独公演のみの日程だった。
その日程で渡米のスケジュールを組み、ニューヨークから最終地ロサンゼルスまでのチケットを押さえたがその直後に追加発表があり、ほとんどの公演が2daysに膨れ上がってしまったのだ。

資金のめども立たないまま見切り発車をしていた私は途方に暮れ、スケジュールを組み直す羽目になった。
千秋楽LAを外す選択肢はなく、泣く泣くMSGを含め前半5枚のチケットをリセールに出し、新たに後半の追加分チケットを買い足した。

自分にとって幻のニューヨーク公演になってしまったが、いつか必ずリベンジするつもりだ。


Madison Square Garden








1968年開場。
ニューヨーク市マンハッタン区の8番街と31-33丁目にあるスポーツアリーナおよびエンターテインメント会場。
2万人収容のスポーツアリーナと、5千人収容のシアターなどで構成されている。

NBAのニューヨーク・ニックス(バスケットボール)、NHLのニューヨーク・レンジャース(アイスホッケー)、NLLのニューヨーク・タイタンズ(ラクロス)のホームであり、大規模なコンサート会場であることでも有名。

建物はペンシルベニア駅の敷地の上に建っており、地階に駅があるという構造。

2023年敷地のリース契約が切れるため、新しい場所へ移転するか契約の更新をする必要があったが、移転先の有力候補がありながら締結までに至らず、同年9月ニューヨーク市会は全会一致でさらに5年の契約延長を決議している。

ということは、2028年以降に建物の移転もあり得るということだ。
できればそれまでに行きたい!


世界的文化の中心地ニューヨークにある大規模アリーナとして、世界中のロックミュージシャンがここでの開催を夢見ている音楽の聖地。
日本に於いての日本武道館のような存在だ。

コンサートでの最多公演記録は、ニューヨークといえばこの人と思い浮かぶピアノマン、ビリー・ジョエル
2015年に最多記録を更新し、2018年7月にMSGでの100回目の公演記録を達成している。








MSG初日のセットリストはこちらです。








ツアーが開幕して5日目、固定されていたセットリストに初めての変更がありました。
The Show Must Go Onがリストアウト。

この曲はアダムのタイミングでインアウトを繰り返す曲だと、過去のセトリから私は推測してきました。
ツアー中盤辺りから姿を消し、再び終盤に浮上してくるパターンも結構ありますが、ニューヨーク初日のこのタイミングで外されたのはアダムのタイミングとは考えにくく、やはりブライアンへの配慮だということが十分考えられます。

ギターソロから悲しい世界、そして本編のクロージングBohemian Rahapsodyへ行く前にショウマスを挟むか挟まないかで、ブライアンの負担は大きく変わってくる。
一曲外すならこの曲か…という、これは懸命な選択だったと思います。


では開演いたします!


Opening
1. Machines(Or ‘Back To Humans’)/
Radio Ga Ga(Fast Ver.)
2. Hammer To Fall


さて、オープニングから情報てんこ盛りの動画が見つかりました。
この角度、私的には大好物。

背後の階段のライティングってこんなにきれいだったんですね。
手前のモニター陣が見えるということは、’39のクルーのピョコピョコ体操もばっちり見えそうです。

まずはアダムの足元に注目。
オープニングの靴の変化を辿る旅😆

黒のローヒールのブーツからやや厚底?に変わっています。
でもこの日の厚底は、来日公演でも履いていたピカピカシルバーの超厚底ブーツではありません。
まだ少し低めの、ブーツと言うよりスニーカーっぽいのでズボンの裾も出しっぱなしです。

一方、ブライアンを追ってみる。
表情がわかるくらいの距離感。

静かな表情をしていたが、Hammer To Fallに切り替わるギターソロ、花道での一振りから気持ちが前に向いたような、そんな印象を感じた。

そんなブライアンの横でいつもと寸分変わらず、淡々と自分のパフォーマンスに没頭するアダムがいた。
いつも通りのオープニングでは、決してないはずだった。

いつも通り、自分のパフォーマンスに集中しているように見えて、気持ちはブライアンへ向いていた。
やさしさではなく本能でこれができてしまう。
相手に気遣いの負担がかからないよう、そこをいちばん配慮している。
これがアダムのやさしさなんですよね。


さて、これだけQALを追っている私でもまだまだ知らないことは山ほどあります。
今回もまたもや初めて気づいた驚愕の事実が発覚。

ハマーの間奏、6分50秒の箇所です。
ニールと絡んだあと
ドラム台の前に立ったアダムの行動に目がテン😦

まず気づいたのが、ドラム台の正面左側に置いてある短いスタンドマイク。
何のためのマイク?と思っていたら、それに向かってアダムが何やら喋りかけているではないか😱
右手には自分のマイクを持って、、、








どうやらこれは、アダムからの連絡用マイクのようです。

他のバンドの話ですが、イヤモニソースの音源にヴォーカルからクルーへの指示の声が入っているのを聞いたことがあるのですが、それと似たような感じでしょうか。

皆さんはこのマイクの存在をご存じでしたか?
これまでも、ずーーーっとここにあったようです。

私はこの光景に気づいたのが初めてでして、とにかくびっくりだったのですが、フォロワーさんの中には気づいている方もお見えになり、みなさん流石だわ!とそこもびっくり!

念のため、北米の他の公演をいくつか確認したのですが、このマイク確かに置いてありましたし、2024の来日公演にもちゃんとありました。

今まで気づいてなかった自分が
希少なんだろうか…トホホ😓









3. Stone Cold Crazy

ストコンて実はめちゃめちゃレアな曲。

なんだか久しぶりだよなあと思いつつ遡ってみたら、なんと2018年オセアニアツアーの最終日パース以来でした。
今回北米2023でストコンが復活したのは実に5年振りということになります。

今回の北米もこの後オースティンでリストアウトになり、最終日まで姿を消します。
その後のジャパンツアーでもやっていません。

その他の来日公演では2016年武道館2014年サマーソニックで全日やっているので、ここで行かれた方はとってもラッキーということになります。

アダムお気に入りAnother One Bites The Dustと並んで、彼の大好きなストコン。
この2曲は時間調整のために、セトリからのインアウトが繰り返される曲だ。
ソロでプレイすることも結構あるので、頻度的に考えればソロでやる確率は高いと思います。


ダイワマンのマント、この日は外してますね。
オープニングだけだったり、そのあとも付けたままだったり日によって違います。

マントを外すタイミングについては気分なのか、何か理由があるのか定かではありません。
私的にはずっと付けててほしいです😍









4. Another One Bites The Dust

アダムが、ロジャかブライアンに向いている時間て、どれくらいなんでしょうか。
とにかく客席にお尻を向けていることが多い。
こうやってロジャに絡んでいる姿もよく見られます。

ブライアンに笑顔が見えてると少しほっとします。
大丈夫そうですね。









7. Fat Bottmed Girls

念のためコーラスなしのバージョンであることを、北米もチェックしていこうと思います。
セトリが変わる2024大阪公演まではコーラスなしが続くはずです。

ここでもアダムはドラム台の伝達マイク使ってますね!
3:20~
いったい何を喋ってるのかすんごい気になります。。。

ドリンクがないよ~!とかタオル忘れた!とか、そんなことかな😝
しかしこんなに頻繁に使っているとは。
真横からのアングルかオペラボックス側からじゃないと、これはわからないなあ。

ブライアンの様子はすっかりいつも通りのように映ります。
よかった🥹









10. Killer Queen

今回のツアーからKiller Queenの演出として使われているアダムの鏡台。
テーブルの上がはっきり見える、ここまで至近距離の動画も珍しい。

オペラボックスのいちばん手前の席、かなりヤバいですね~。
香水の匂いもするんだろうな😍
自分がこんな席になったら冷静でいられる自信はないです…。


アダムの所作の美しさはステージングの中でも随所に表れていますが、特にこの曲は流れるような動きから目が離せません。

曲がスタートして階段を上り、椅子に腰かけるさまの美しいこと!
これはもはや“座る”とは言いません。
座面に腰をあずける?移動させる?

よく見ると椅子の高さが低いため、階段を上りきらず一段下から腰を真横にスライドさせ、ストンとお尻を滑り込ませている感じです。

一連の流れが滑らかすぎて、気がついたらアダムは鏡の前に座っていました。
ここだけ何度もリピートしてしまいましたが、何度見ても飽きません。

マイクをマイクホルダーに付けたり外したりの手元も、もはや芸術。
アダムにかかるとどんな物も、魔法がかかったかのように生き生きと輝きだします。

しかし階段の最上段はなかなかの高さ。
小さな回転椅子に座り、鏡(カメラ)を見たり正面を向いたりクルクルと…アダムがいる場所は猫の額ほどの極小スペース。
椅子の4本の脚がやっとで乗るほどの狭さ、もちろん椅子は固定されてますが彼の長い脚も邪魔ではあり😅

図で示すとこんな感じです。
赤丸が椅子、長方形は鏡台。
着替えを済ませ、バックヤードから上がってきて位置につきます。
ほんとに狭い!!








過去にステージで転倒したこともあります。
幸い大事には至りませんでしたが。
(ブライアンも派手に転んだことあったなあ💧)

アダムが回るたびに“落ちないでね”と祈る私です。









12. Somebody To Love

この方の動画をオープニングからお借りしていますが、ブライアンの様子をずっと追ってくれているのがありがたい。
彼の表情が少しずつ変わってきているのがわかります。
皮肉だけどブライアンを支えているのは、やはりステージなんですよね。


さて、またもや定番の話題を、、、イヤモニフェチが心躍る動きを発見😍

わずか0コンマ何秒の一瞬の出来事なので私も見逃していました。
0:33の箇所です。
マイクに手を添えて、くいっと上げてるんですよね。

最初はパフォーマンスかと思い流していたんですが、にしてはどうしても不自然な気がして…。
少し前から左耳を押さえてますし、直前に上手のクルーの方向に目線が行ってる気がする。
そうなるとこの仕草はやはり“上げて”の要求なのかなと、思えてくるのです。

パフォーマンスと見ればそう見えます。
が、しかしかなり微妙なとこで、どちらとも断定はできません😓


さて脱線ついでに余談を挟みますが、アダムの髪の話をさせてください。
アダムの頭…いつもは見えない後ろ側が映っていると、ついついそこに目が行ってしまいます。

アダムの髪は結構癖が強く、これ無造作に跳ねてるように見えますが、同じところが寝ぐせのように跳ねてることがよくあります😅(ピンポイントで“ココ”って指さすことできますよ笑)
正面から見ると、頭頂部から向かって左に少し下がった辺りです。
つむじがその辺り、てっぺんではなく少し下にあるせいかなと。

セットしても時間が経つと、そこだけピヨンと跳ねるような感じです。
“あ、今日も跳ねてる!”とどうでもいいことに一喜一憂😍
(まあファンなんてそんなもんですよね。)

ちなみにインスタライブなどで寝起きのリアルの寝ぐせは、大爆発したかのように凄まじい。
その凄まじい髪にノーメイクにサングラスと、QALのアダムとはまるで別人のような無防備なアダムが見られます。

最近インスタライブご無沙汰なのでやってほしいなあ。









13. Love of My Life

私の英語力ではほとんどわからないのですが、Phil Webbの名前は聞き取れました。
彼のために…ライトを点けてほしいと、いつものようにお願いしているのかな。

細い声を絞り出すように、ギターを奏でる手も一つ一つを確かめるかのように。

ゆっくりと、止まるんじゃないかと思えるほどゆっくりと、この日のLove of My Lifeは演奏されました。









背後から撮られたもう一本の動画を置いておきます。

会場の皆が照らしてくれた追悼の光の海に包まれながらも、彼は言い知れぬ孤独を感じていたかもしれない。
美しければ美しいほどそれは滲んで見えなかっただろうと、思うのです。









14. ’39

この曲があってよかったとこの日ほど思ったことはない。
ブライアンを元気にしてくれる曲はこれ。
イントロを弾く手元から、がんばれ自分!とブライアンが自分に言い聞かせているかのように力強く響いてきます。

もうひとりじゃない。
青のライティングの向こうに4人の姿が浮かび上がり、彼を支えてくれていた。

私がもしチケットを手放さずにこの場にいたら、この日の’39は大声で歌っていただろうな。









16. Under Pressure

この曲の2コーラス目に入る直前、ロジャがアダムの名前を呼ぶのは一つの風物詩のようになっています。
1コーラスが終わるとソワソワ。
今か今かとロジャの“OK, Adam!”を待ちます😍

これ、いつからアダムの名前を呼ぶようになったのか?
気になりますよね。

最初の変化は2019年北米ツアーの時でした。
この頃は“Adam”とはまだ言ってませんが、同じタイミングで“Oh, yeah!”と掛け声を掛けたり、お互いが意識するようになりました。
でもお互いが見つめ合い意識はしていても、意思疎通を楽しんでいるだけでそれ以上の進展はありませんでした。

ロジャが初めてアダムの名を口にしたのは、このあと年が明けてすぐの2020年ソウル公演でした。

しかしこのタイミングではアダム自身もふざけて“Adam”と言ってみたりしていて、まだ絡み合ってる状態でした。
まるで恋仲になるかならないかの男女が互いを意識しながら駆け引きをしているような、つかず離れずを楽しんでいるかのようでした。

そして…そうです!
このあと2020年の来日公演があったのです。
ロジャがアダムだけを、アダムを呼ぶ声だけがはっきり聴こえたのは、さいたまスーパーアリーナ初日でした。
なんと日本が初めてだったということになります。

この境い目ほんとに微妙なんですが、来日直前のソウルまではロジャが“Adam”と口にしつつもアダムもマイクを口元に持っていって絡んでいました。

アダムがマイクを完全に下ろしていたさいたま初日が(正確にはアダムは掛け声を出しているのですがマイクを通していない)、やはりこの日が境い目だとそう思いたいのです。


2020年1月といえば世界がパンデミックの淵に立たされていた、まさに瀬戸際でした。
彼らがツアー最終日の名古屋を終え、ニュージーランドへ逃げるように日本をあとにした直後、国内のコンサートは瞬く間に中止へと追いやられていったのでした。

ふたりはお互いの存在を確かめるかのように…愛しそうにアダムの名前を呼ぶロジャの声は2月のオセアニアツアーまで続き、今に至っています。

Under Pressureはいつも後ろから見守るロジャが、唯一アダムとふたりだけになれる時間。
恋が成就して、それも日本公演で。
嬉しいですね🥹









18. Crazy Little Thing Called Love

アダムがまた、、、“あの仕草”をしていました。
1:07~のところです。

Somebody To Loveでしていた、マイクをくいっと上げる仕草と確かに、同じなのです。

癖なのかと思えばそう見えるし、クルーへのサインだと思えばそう思えなくもない…どうにもこうにも判断が微妙なとこです💦

仮にイヤモニ調整の指示だったとして、こんな一瞬の仕草をエンジニアといえども舞台袖から見逃さずにキャッチできるのでしょうか?

これは迷宮入り案件です😓
今後もチェックしていこうと思います。









23. Bohemian Rhapsody

QALのステージは本編とアンコールに分けられ、ほぼ固定されたセットリストで進行する。
その中でブライアンのソロのタイミングに合わせ、アダムは2回程バックヤードへ席を外す。

それらのタイミングを考慮しながら力配分、メンタル的なことも含め微調整していくのだが、ステージングを誤ったところを見たことがないと言い切れるほど、見事にやってのける。

本編のトリを飾るこの曲のため、もちろんこの日も彼は余力を残す。
その集中力が、余力とは思えないほどエネルギーに満ち溢れていた。

心を込めて歌う、とよく言うがそのレベルではない。
画面の向こうから伝わってくるのは、一語一語に込められた魂そのものだ。


クイーンにとってもフレディにとっても特別な曲であるが故、費やすエネルギーの多くの部分をこの曲に注いできた。

QALとして活動を始めた2012年以降、2023年のこの時点まで私のカウントでは計247回、公式のステージで歌ってきたBohemian Rhapsody。

これまでカバーしてきたどの曲にも彼の歴史は刻まれているが、この曲は少し違うところにある。
彼が歌い繋いできたクイーンの楽曲の中でも、フレディにいちばん近づくことができる曲だと思っている。


私がいちばん好きな節、
2コーラス目に入る最初の言葉“Too late…”

フレディと歌い分けてきたこの曲を、アダム自身ひとりで全パートを任された2017年。
初めて口にした“Too late…”は私の宝物のようになっている。


今回の北米ツアー限定、この一曲のためだけに用意された特別な衣装。
輝きを増しているかのようにも見えた。
このあとの日本公演では着用していません。
最終日のLAまでしっかりと目に焼きつけていきたいです。









Encore
24. We Will Rock You
25. Machines(Or ‘Back To Humans’)/
Radio Ga Ga(Short Ver.)
26. We Are The Champions
27. God Save The Queen(partial)


驚異的なアダムの集中力が
この日が特別だったことを証明していた。
どこを切り取っても
同じ熱量で刻まれていた、最後の瞬間まで。

そして彼の気持ちは
いつもより増して強く、注意深く向けられていた。
その方向にいたのは…もちろんブライアンだ。

ブライアンを少しでも笑顔にしたい…
気がつけば彼の横にいた。

そんなアダムの姿に応えるかのように
オーディエンスの大合唱は
最後の瞬間まで途絶えることはなかった。
会場とステージがひとつになりブライアンを支えた。


カーテンコールで初めて気づいた。
アダムはいつものアンコールの衣装だったが
ブライアンとロジャ、サポメンの三人は
黒を纏っていた。

R.I.P. Phil Webb

ブライアンのTシャツには「和」の文字。
追悼の夜は、静かに華やかに幕を下ろした。














のちのインタビュー記事から、ブライアンがこの日を境に自身の“音楽に身を置く”ということに対して、大きな方向転換をしたのではないかと私は思っている。

さらに言ってしまえば、この時点で来日ツアーは決まっていたが、日本行きに対しての想いもおそらくここで諸々の“決意”が固まったのではないかと、今改めてそう感じている。

時は永遠ではない。
どこかで終止符を打つなら自分の手でつけたいだろう。
やるべきことを残していくことも彼の性分から考えれば、不本意であろう。

いろいろなことを整理し形に残そうとしている…今のブライアンを見ていると特にそこは強く感じる。

いずれ再会することになる亡き友に
“あれもやっといてほしかったな、ブライアン”
と言われないように…そんな気もする。


次の誕生日で彼は79歳を迎える。
この先再びアダムとステージに立つ日が来ることは、誰もが願っている。

どこであっても同じ地球上ならどこへでも、行く。
例え一曲であっても、明日やると言われても飛んでいく。
いや、飛行機より早い移動手段は今のところないので、明日はさすがに間に合わないから、せめて二日は猶予がほしいけど。

でも何よりも大事なのはブライアンが幸せであること。
全世界のクイーンファンの願いです。





最後に
カーテンコールに見えたアダムのいつもの流儀。
この日のカーテンコール、アダムの取ったある行動が奇跡的に動画の最後の2秒に収まっていた。

挨拶が終わるや否や、まだGod Save The Queenが流れているなか身をひるがえし、素早く退場していったアダムを捉えてくれた、最後の2秒。
退場というより逃げるように姿を消した。
アダムよ、この逃げ足の速さは過去最速ではないか。

これがアダムだ。
これぐらいのことが?と流すようなことはしたくない。

“自分の存在を消すことに努力を惜しまず“
クイーンとしてステージに立っている限りは、どこまでやってもやり過ぎではないと彼は決めている。

この日のクロージングの動画は他に一本も残っていない。
アダムの大切な足跡を残せてよかった。


ニューヨーク初日は、ブライアンの様子をずっと追ってくれたこの方の動画に助けられた。
こうやって記録に残せるのは、異国のクイーンファンのお陰だ。

QALへの動画削除は残念なことにまだ続いている。
理不尽な警告から貴重な動画が守られるよう、祈り続ける日々は続く。


さて翌日のニューヨーク二日目
ここからどんな展開になっていくのか。
まず目指すのは自身の初日となったナッシュビル…少しずつ近づいてきました。
楽しみに追っていきたいと思います。





※作成済みの各ライブレポートは、こちらのツアー日程一覧のリンクからご覧いただけます。





コメント

タイトルとURLをコピーしました