今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださり
ありがとうございます。
2022欧州ツアーが終わったと思ったら
8ヶ月後…なんと北米ツアー2023が発表された。
私は2022欧州のロンドン4公演と
最終公演フィンランド・タンペレに行っている。
これが最後かもしれないと思っていたのは
当初の正直な気持ちだが
最終日タンペレのステージに立つ彼らを見て
これで終わるとは思えない、と煽られたのも事実だ。
北米ツアーの可能性が示唆され始めた時も
十分あり得ると確信していた。
参加する意思を固め、
まとまった数を回るつもりで心積もりしていた。
毎回思うことであり
しかし毎回裏切られる思惑…
“これで最後かもしれない”という思いが
今回特に強かったからだ。
2023年3月24日に発表された時点では
まだ14公演だった。
チケット発売は日本時間3月31日23時より
東部エリアから順次開始。
アメリカは4つのタイムゾーンに分かれている。
PT(太平洋) MT(山岳部) CT(中部) ET(東部)
最初の発表 全14公演 (2023/3/24)
タイムゾーンに従い発売時刻を確認しながら、NYからLAまでアトランタ、セントポール、デンバーを除く8公演のチケットを購入。
既にホテルも押さえてあり、あとは航空券の手配のみだった。
ところが発売当日、一連の争奪戦終了後の早朝
なんと追加公演が発表された。
いつも超タイトな日程なのに今回は不自然に間延びしていて、一抹の不安はあったのだが…まさかこのタイミングで来るとは。
追加後の肥大化した全22公演
ほとんどの開催地が2公演になりきれいに収まった。
(後に10/21 AustinでのF1アメリカGPでの公演が追加)
最終的に全23公演に膨れ上がった。
この時ばかりは…彼らを恨んだ。
流石に追加になったチケットを買い足す余裕はない。
NY MSGは洋楽ファンとして長年の夢だった。
しかしアダムのお膝元LAを外すわけにはいかない。
悩みに悩んだ末
Nashvilleをスタートに全11公演に絞り
大幅な予定変更。
私は決してセレブでもないし
欧州ツアーのロンドンが初めての単独海外であり
経験も乏しく旅慣れているわけでもない。
アメリカは今回実に40年ぶり。
そんな私が23日間北米ツアーに帯同するという
無謀な渡米計画に挑むこととなった。
ツアー地図&日程(自作)
私の日程は8. Nashvilleをスタート。
ゴールは14. Los Angeles。
デンバー飛ばしの全11公演。
北米ツアーのレポートに入る前に
ここに記しておこうと思うことがある。
何よりもまず今回の北米が
「THE RHAPSODY TOUR」
と銘打たれていること。
これが何を意味するかというと
2019北米からスタートしている同ツアーは
2巡目に入ったということだ。
注目すべき点は
その内容、演出がどこまで変更されるか
というより彼らのすることだ…
並みのことでは終わらない、ということだけは
予測できた。
初日Baltimore
ツアーの象徴であったあの金色に輝くオープニングセットが姿を変えていた。
“攻めることに手を抜かない”
彼らの信念はここでも貫かれていた。
オープニングはMachinesから
Radio Ga Ga(ショートバージョン)へ
そしてHammer to Fallへのメドレー。
もうこれだけで『The Works』ツアーか?
と誰もが心で呟くほどわかりやすい。
しかしただの演出で終わらないところが
クイーンの侮れない恐ろしさだ。
いつもギターソロの後のなだれ込みが定番だった
Tie Your Mother Downが
ブルース調バージョンとミックスされて
Under Pressureの次曲として披露された。
となるとギターソロのあとは何が来るのか…
ギターソロが終わったあと
花道の先には椅子がふたつ用意された。
向かって右側にブライアンが座り
そこへ…歩いてきたのは
ブルーのジャケットを羽織ったアダムだった。
ギター1本で奏でられた曲は
“Is This The World We Created…?”
なんてことをしてくれるんだこの人たちは
ライブエイドの再現をここでするというのか
「THE RHAPSODY TOUR」
2巡目として彼らが用意したもの。
そこにはステージを通して今の世の中に投げかけた
強いメッセージが込められていた。
デジタルに支配されつつある今の世の中。
知らず知らずのうちに人はロボットの支配下に置かれつつあるという現実。
恐ろしいデジタル社会に対する警鐘だった。
今回この警鐘という意味ではHammer To Fallの位置づけも変わってくる。
The Worksに収録されているということで、一連の流れになり繋がった。
人が自らの手で作り上げてきたこの世の中は
果たして正しい世の中なのか
人が人らしく生きるとはどういうことなのか
Back To Humans
“人として生きよう”
クイーンの曲にはあまりメッセージ性…特に社会的のことが込められていることは殆どない。
フレディも曲にメッセージを込めることはあまり好きではなかった。
聴いた人が自由に解釈すればいい、彼はただひたすら歌うことが好きなだけだったから。
しかし今回メッセージ性を浮き彫りにしたのは、今の世の中がそれだけ行き詰まっている…危機感を感じていたからだろう。
いつもはエンターテインメント色が強いクイーンのステージだが、これもまた強気な彼ららしい挑戦だと言える。
“Is THis The World we Created…?”
初日のアダムはまだまだ手探りの状態だった。
彼のパフォーマンスは流石だと絶賛されていたが、私の中ではアダムの実力から見ればまだ2割にも満たないと感じていた。
ここからとんでもない進化を遂げるはずだ。
最終日LAでどんな結末を迎えることになるのか…その一部始終を自身の目で追っていける事に、それだけで今回の無謀な23日間を企てた意味はあったかなと思えた。
まだパンデミックが終結したわけでもなく、多人数が集まるコンサート会場はそれだけであらゆる危険性を抱えている。
ライブが開催されることを当たり前だと思ってはならない。
安全にライブが開催されるためには開催者側の努力だけでなく、参加者ひとりひとりの意識が必要なのだ。
今回も私はこのメッセージを胸にツアーを見守っていこうと思った。
全員揃って千秋楽のゴールを切るツアーの成功が何よりの願い。
そしてあわよくば自身も完走できますように。
【北米ツアー2023 日程&ライブレポート】
※ライブレポート記事作成後、各公演日末尾に順次リンク貼りしていきます。
10/4 Baltimore, MD①
10/5 Baltimore, MD②
10/8 Toronto, ON
10/10 Detroit, MI
10/12 New York, NY①
10/13 New York, NY②
10/4 Boston, MA①
10/5 Boston, MA②
10/18 Philadelphia, PA
10/23 Atlanta, GA
10/25 Nashville, TN
10/27 St. Paul, MN①
10/28 St, Paul, MN②
10/30 Chicago, IL①
10/31 Chicago, IL②
11/2 Dallas, TX①
11/3 Dallas, TX②
11/5 Denver, CO
11/8 San Francisco, CA①
11/9 San Francisco, CA②
11/11 Los Angeles, CA①
11/12 Los Angeles, CA②
コメント