今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださり
ありがとうございます。
2023年2月24日
アダムの三年ぶりのニューアルバム
『HIGH DRAMA』が
ついにリリースされました。
日付が変わる午前0時
iTunesとSpotifyで全トラックが解禁になり
時間差で各国において
次々とその全貌が明らかになりました。
Twitterのタイムラインはまさにお祭り騒ぎ
私もSpotifyで再生しながら情報をチェック
そのまま朝を迎え
午前10時過ぎ国内盤第1便ご到着😭
一番乗りはアマゾン様!
丁寧に梱包され
さすが安定の国内輸送🙏
特典メガジャケも厚紙に守られ
美品状態で届きました✨
今回の国内盤は珍しく(😅)完璧仕様!
帯付き、対訳付き歌詞カード
特に帯の色のポイントが高い。
ガラスの破片と同じ色合いで
センスを感じます。
ライナーノーツは今泉圭姫子さんの書き下ろし
リモートインタビューから
丁寧に書かれた解説はとても読みやすい。
そして…
スペシャルサンクスの最後に記された
メッセージ
これは全く予想外のことでした…😭
普通はこんなところに
恋人やワンコの名前は書きません(よね?)
2020年10月
アダムとオリバーは出逢いました。
コロナ禍に陥り、いちばんたいへんな時期に
ふたりは一緒に過ごしてきたのです。
こちらはアルバム発売二日前に
peopleに公開された
アダムへのインタビュー記事からの抜粋です。
“We’re really good at communicating. I think that is the key to a healthy relaitionship. Every couple runs into disagreements or misunderstandings, but if you can sit down and talk it out, that’s the best. We have that, and I’m really thankful for it.”
People 2023/2/22 の記事より引用
“私たちはとてもコミュニケーションが上手です。それが健全な関係の鍵だと思います。どのカップルも意見の違いや誤解に陥りますが、じっくり話し合うことができるならそれがベストです。僕たちはそう出来ていることに本当に感謝しています。”
アダムが最愛のパートナーに巡りあえるよう、
その人の前では本当のアダムでいられるような
そんな人に出逢ってほしいと思っていました。
アダムの留守を
愛犬ファラオと守ってくれているオリバー。
彼らの存在なしでは今のアダムはいないし
このアルバムが生まれることも
なかったかもしれません。
ずっとアダムの手を離さないでいてほしい
そんなことを願わずにはいられません。
さて以前の記事でも曲の紹介はしていましたが
改めて全曲について記しておきます。
アダムの公式チャンネルから公開された
Official Visualizer(※)と
オリジナル動画になります。
※静止画に3D-CGで視覚的要素をつけヴィジュアル・イメージを作るMVの新しい技術
1. Holding Out For a Hero(1984)
Official Visualizer はこちら
オリジナルはこちら
2. Chandelier(2014)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
3. Ordinary World(1993)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
4. Getting Older(2021)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
5. I Can’t Stand The Rain(1973)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
6. West Coast(2014)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
7. Do You Really Want To Hurt Me(1982)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
8. Sex On Fire(2008)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
9. My Attic(2019)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
10. I’m a Man(2014)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこちら
11. Mad About The Boy(1932)
Official Visualizer はこちら
オリジナル はこち
今回のカバーアルバムには
アダムが生まれてない頃などの
比較的古い楽曲が多い。
これもまた大きな特徴と言える。
どこかクラシックな雰囲気があり
自身の魅力もよくわかっている
そんな彼の選曲だとすればそれは頷ける。
名曲は何年たっても名曲。
アダムのような次の世代が
歌い継いでいくことも
アーティストとしての使命かもしれない。
彼はそれができる歌い手だと感じています。
どの曲も大好きなのはもちろんだが
一曲だけ選ぶとしたら迷いなくこの曲を選ぶ
Getting Older
ビリー・アイリッシュ2021年のリリース
“I’m getting older, I think I’m aging well”
歳をとっていく
私はいい年の取り方をしてると思う―
こんな歌詞で始まるこの曲だが
実は彼女が19歳の時に発表した作品だ。
歳を重ねることを巧みな言葉で歌い上げ
41歳のアダムにも共感できたと言う。
イントロから
ボヘミアンラプソディーを
連想させるようなコーラスアレンジ。
こちらも今泉さんのインタビュー記事の中から
引用させていただいたアダム自身のコメント。
“アルバムの中で最初にレコーディングした曲なんだけど、この曲で全体のムードを作ることができたよ。クイーンっぽいのは今や僕の体の一部になっているからね。自然にそういった影響は出てくるはずさ。”
彼の口から
“クイーンは僕の体の一部だからね。”
こんな言葉をさらっと聞ける日が来るなんて。
クイーンをカバーしてきたアダムだからこそ
このタイミングでカバーアルバムを作ることは
様々な意味があったのだ。
“この曲はクイーンの要素を取り入れよう…”
それは彼にとっては自然な流れだったと
私は思います。
これはアダムだからこそ許される?
と言うとまたまた誤解されそうな言い方になりますが、自然に、それも素晴らしい作品としてアルバムに収録されたことはとても意義のあることなのです。
そしてアルバム発売を記念しての
ライブパフォーマンスが
2月27日午後9時(日本時間2/28午前6時)
ロンドンのKOKO CLUBで開催されました。
イギリス、ロンドンのカムデンタウンにある
コンサート会場であり、かつては劇場でした。
1900年開業、収容人数約1900人。
外観も内装もクラシックな造りで
今回のカバーアルバムにぴったりな雰囲気。
ライブ配信が開催され
日本時間 2月28日早朝
少し遅れて午前6時12分 スタート
黒のレザーコートにベルボトム😍
黄色のメッシュ生地のインナーに
揃いのネックレス。
◆セットリストはこちら
1. Getting Older
2. I’m A Man
3. Chandelier
4. Holding Out For A Hero
5. Whataya Want From Me
6. Ghost Town
7. Do You Really Want From Me
8. My Attic
9. Ordinary World
10. Mad About The Boy
11. I Can’t Stand The Rain
12. Sex On Fire
13. Another One Bites The Dust
14. Stone Cold Crazy
15. West Coast
16. We Are The Champions
※緑→アダムオリジナル
※紫→クイーンカバー
16曲中カバーアルバムから
全11曲をやり切った。
これがどれほど、、、凄いことなのか。
発売前から彼はプロモーションのレールの上に乗っていた。
UKを拠点にハードなスケジュールの中、各メディア出演、サイン会などの日程をこなし、たぶんリハーサルも十分には出来てなかったはずだ。
カバー曲はそれぞれキーが違う。
単発的に1曲だけのパフォーマンスとコンサートで全曲を並べるのとは全く別物。
カバーアルバムの全曲を組み込むこと自体無謀なのだ。
アダムの持っているあらゆる技術を駆使し、細かい調整を試みて工夫しているのが痛いほど伝わってきた。
その対応能力は流石としか言いようがない。
それはQALのステージで何度となく見てきた
アダムの高い修正能力。
私は2012年のアダムを思い出していた。
50万人とも云われる観衆を前にした
キエフのQAL初ステージは、やはり伝説だ。
この時からすでに彼の才能は発揮されていた。
ステージ勘の良さは生まれ持った能力だ。
本番に強い…
これはアーティストとして最大の武器となる。
昨年6月、アダムは
ワーナーミュージックUKに移籍している。
“イギリスを新たな拠点とする”ことは
彼にとって今後を左右する大きな決断だった
彼の才能、実力、功績、将来への可能性…
“アダム・ランバート”として
きちんと評価されたということなのだ。
もちろんクイーンというブランド力の
バックアップは大きい。
しかしこれも実力のうちだ。
アダムが自分の力で勝ちとったものだ。
しかし評価されただけで
これからそれを証明していかなくてはならない
誰も成しえなかった
誰も通ろうとしなかった道を
アダムは選び、再び歩き出した。
アダムの環境は今、
大きく変わろうとしている
“誰でも封印したいものがある
それに鍵をかけて屋根裏にしまっておくんだ
僕の家にもあるんだよ
見たくはないけどね”
P!NKのMy Atticの曲に入る前に
アダムはこんな話をした。
鍵をかけてしまっておきたいもの…
それは3年前に失った
珠玉の作品とツアーだろうか。
大切だったからこそ
きちんと別れを告げ、箱にしまって屋根裏へ
鍵は…見つからなくてもいいのかもしれない。
ようやく前を向くことができたのだから。
そんな晴れ姿をいちばん見たかったであろう
見せたかったであろう人物が
KOKOの会場に来ていた。
アダムは最初
どこにいるのかわからず探していた
子どものように。
一斉にスマホのカメラが向けられているのが
わかるだろうか。
ぼんやりだがそれらしき人物が確認できる。
上段のバルコニー席に
自分の存在を消すかのように
Sir Brianは座っていた。
“ブライアンとロジャーがいなければ
僕の人生は違うものになっていた。”
アダムがBBCのThe One Showで口にした
感謝の言葉。
それはそのまま二人のレジェンドが
アダムに返したい言葉でもある。
アダムは最近頻繁に
ブライアンとロジャーの名前を
口にするようになった。
以前は遠慮して
赤裸々に想いを伝えることはしなかった。
“I would write a letter of gratitude to Queen’s Roger Tayler and Brian May. Lovely words.”
“手紙を書くとしたら
ブライアンとロジャーに感謝の言葉を”
こんなことを素直に口にできるようになった
彼の行動に私は驚いている。
15曲目West Coastが歌い終わり
High Dramaから全て歌い切ったあと
アダムはバルコニー席を仰ぎ
ブライアンへの感謝の言葉を述べた。
その直後
思いもよらぬ出来事が…
最後を締めくくる曲として
自身のカバーアルバム発売直後の
記念コンサートにも関わらず
ラストに選んだ曲が、なんと
We Are The Champions
以前のアダムなら
この選曲は100%ない。
彼はQUEEN+Adam Lambertとして
約50曲ものクイーンの楽曲をカバーし
10年以上の間ブライアンとロジャーを支え
世界中のファンに届けた。
3年前
2020年来日直後の3月に発売された
アダムのソロアルバムVELVETとそのツアーは
パンデミックに吞み込まれ姿を消した。
“QALのツアーがなければ…”
もちろんアダムはそんなことは微塵も思っていなかったが、二人のレジェンドはアダムの未来を奪ってしまったのではないかと責任を感じていたのだ。
そんなふたりへの
We Are The Championsは
アダムからのメッセージかもしれない。
彼ができるクイーンへの最大限の敬意。
そこがロンドンであること…。
彼にとっても
ロンドンは第二の故郷になるつつある
大切な場所なのだ。
アダムは
誰も通ったことのない道を歩いてきた。
これからもその道は続く。
そしていつの日か
ひとりで…歩くときが必ずやって来る。
クイーンの象徴でもある曲
We Are The Championsを
この日初めてひとりで歌った。
ブライアンがどう思ったかはわからないが
これはカバーではない。
アダムのWe Are The Championsだった。
ひとりでも歌い繋いでいけるよう
そのバトンが…託された。
アダムにとってのHigh Drama
三年の苦しい年月があったからこそ
辿り着いた到達点。
美しい歌声と心に宿った
たぐい稀なる表現者としての才能が
彼の可能性を無限大にした。
でもここは最高峰ではない。
アダムにしか見ることのできない景色を
いつかその目で見てほしい。
屋根裏にしまい込んだ一枚のアルバム
辛い記憶もいつか想い出になる。
鍵は大切に取っておこう。
いつか懐かしく開ける日が来るように。
※Koko Comden Town London プレイリスト
(画像・映像お借りしました)
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