【11/5追記】復興の夜空に響き渡った「You Are The Champions」

今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださりありがとうございます。




10月31日の夜、私はいつものように自宅の部屋でブログを書いていた。

微かに花火の音が響いてきた。
“あー、やってるな。三陸花火…”


まさかそこに
アダムの歌声が流れていたとは
つゆとも知らず…。



その驚愕の事実を知ったのはそれから2時間くらいたってからだった。
何気なく見ていたTwitterの画面に私はクギ付けになった。


DaikiさんのTwitterからお借りしました。





新型コロナウィルスの影響で全国の花火大会の大部分が中止せざるを得なくなり、行き場を失くした花火たち。

「花火師たちの思いを
一つでも多く空に打ち上げたい」


そんな思いからクラウドファンディングでの協力の元、全国の花火たちを購入し10000発の花火を三陸の空へ咲かせようと、2021年からの東日本太平洋沿岸で唯一の花火協議大会の「プレイベント」として開催されました。


◆三陸花火大会  2020年国内最大級の花火大会開催にかける花火師と主催者の想いとは!?




場所は東日本大震災で甚大な津波被害を受けた陸前高田市の中心部に整備され、今年8月8日にテープカットが行われた「高田松原運動公園」

ここはあの「奇跡の一本松」(原木は朽ちてしまい現在はレプリカ)もある場所だ。



被災地の復興はどれぐらい進んでいるのか?

たぶん皆さんがご想像するより遥かに進んでいないと思います。


私は仙台で被災している。

2011年の震災以降、初めて陸前高田を訪れたのは5年後の2016年2月でした。

その時のショックは今でも忘れられない。

かさ上げの土埃が舞う中をおびただしい数のトラックが行き交い、道の脇には土の壁が続き、テレビの画面で何度も見ていた津波の被害を受けた建物たちがまだその姿を残していた。

“5年もたつのにまだこんななのか…”


そして来年の3月11日で10年がたとうとしているが、まだまだ復興は途中半ば、ゴールはまだ見えていない。
あちこちで工事は続き、相変わらずトラックが行き交う街中。

中心地は区画整備されたが、空き地が点在する。
今でも仮設住宅で暮らす住民の方はお見えになる。


私も2年前までは仮設住宅で暮らしていた。
同じ屋根の下で生活をし、そんな方たちの姿を見てきた。

3.11─あの変わり果てたふるさとに
“あの場所”に戻ることはそう簡単なことではないのだ。

町の復興、整備は進んでいるが
人々の“心の復興”はまだまだ先が見えない。


これからのんびり老後を過ごそうと思っていた人たちが突然日常を奪われ、そして必死の思いで自宅を再建し、その家のローンに再び追われることになるのだ。

私の働いていた会社にもそんなご高齢の方たちが多く働いてみえた。


花火大会の会場となった運動公園は「高田松原津波復興祈念公園」として道の駅も造られ、きれいに整備された。




県内外から訪れてくれる
観光客の人たちも増えた。


しかしその一方で
地元の人たちの中には
ここに足を運ぶことに躊躇する人たちが
少なくない。


海には行きたくない─
これもまた被災地の今の姿
時間をかけても簡単には癒えない
心のきず…。


そんななか開催された「三陸花火大会」

復興半ばの三陸の夜空に響き渡った
「You Are The Champions」


離れたところから見ていた人は意外にも音が聞こえていなかったと言う。

私が動画を見せると
“カッコいい!”
“こんなだったの?聴きたかったな!”
と感動してくれた。

クイーンのことを知らない年配の方も聴き入り“すごいなあ”と感激してくれた。


今回この曲が使われたのは、最前線で携わっておられる医療従事者の方々へ向けられたものだと知った。

それはクイーンが掲げたこの曲のコンセプトであることに間違いない。

しかし被災地の人々の心にもしっかりと届いていたことを目の当たりにして、私はクイーンをアダムを改めて誇らしく思った。

“You”は医療従事者の方々であり、また被災地でがんばり続ける人々にも向けられたものだと思いたい。



日本の花火は世界一。

2021年から始まる
三陸花火協議大会のプレイベントに
華を添えた「You Are The Champions」

東北の復興の歴史に刻まれることだろう。


被災地の夜空に響き渡ったアダムの歌声。
尊いものは必ず人々の心に残る。


We are proud of ADAM─





◆オリジナルバージョン
“Queen + Adam Lambert – ‘You Are The Champions’ (New Lockdown version! Recorded on mobile phones!)” 






【11/5追記】

この曲が使われた経緯は先に記述させて頂いた通り医療従事者の方へ向けてということでしたが、この度実行委員会の関係者の方に選曲の経緯について、直接伺う機会に恵まれました。

ご回答頂いたお話しをそのまま転記するというお約束で許可をいただきましたのでご紹介いたします。


『3章の選曲に関してですが、アナウンス内でも伝えたここと被りますが回答いたします。

2020年の最大のトピックである新型コロナウイルス流行の中で、三陸花火大会が無事に開催できたのも、全世界でこのウイルスと戦った人、最前線で戦う医療従事者のおかげといっても過言ではありません。

青や水色を中心とした全世界の最前線でコロナウイルスと戦っている人や医療従事者に向けて、感謝を伝えるシーンとして花火内容を決めました。

また、使用したクイーンのヒット曲「We Are The Champions」の替え歌ヴァージョンは、最前線で昼夜問わず新型コロナウイルスの対応に当たっている医師、看護師、現場スタッフ、ボランティアに向けてイギリスのチャリティ団体が、新型コロナウイルス危機の中で自らの命を危険にさらしている医療従事者たちの生活を支援するための緊急資金を集める際に活用した曲になります。

そんなぴったりな曲と花火内容を合わせることで、全国、全世界に感謝を伝えられたらと思いそのシーンを第三章のオープニングにしました。』


今回の花火大会と「You Are The Champions」のコンセプトがぴったりと合ったということで、先に本編で述べた内容で間違いなかったようです。

関係者の方には、お忙しい中丁寧なご回答を頂き感謝申し上げます。


来年もまた今年と同じように素晴らしい大会の開催となりますように。

来年は必ず足を運びたいと思います。




(画像・映像・Twitterすべてお借りしました)




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