今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださりありがとうございます。
当日
突然の公演中止が発表された
2月8日ブリュッセル公演。
アダムが患ったのは
“急性気管支感染症”。
強いドクターストップがかかるほどの
重症だった。
そんな状態の中、何日ものあいだ果敢にステージに立ち続けたアダム。
この数日間私が見てきた不可解なアダムのステージ。
落ち着きがなかったり、不安定かと思ったらこの世の終わりかと思うような力いっぱいのパフォーマンスだったり…。
喉の状態も良くないはずなのに、いつも通りに淡々と歌い上げる。
それどころか日程を重ねるごとに、アダムはどんどん輝きを増しているかのようにも思えた。
いったい何がどうなっているのか、アダムの心の内が見えてこない不安を抱えながら、あれこれと思いを巡らせてきた。
しかし、中止前夜のフランクフルト公演のエンディング…メンバーの笑顔しかないそのエンディングを見終えた私は、あるひとつのことがはっきりと見えてきた。
“真実はひとつ”
彼らはプロだ。
その前に彼らはクイーンだ。
私たちが誇りに思うクイーンだった。
目の前にある
するべきことをするだけ
全身全霊をかけて。
そして
最高のパフォーマンスができないのならば
それはやるべきではない。
それが
プロである前に
クイーンである彼らの信念、
そして決断だった。
アダムは
中止前夜フランクフルト公演の
最後のその瞬間まで
最高のいつもと変わらぬステージを
務め上げた。
自分の意思で
“責任感”という名の信念を貫き通した。
アダムは紛れもなく
クイーンのメンバーなのだ。
いつの間にか…
そんなアダムに成長していた。
ブライアンが
フランクフルト公演で見せた涙。
体調の不良をみじんも感じさせず、淡々と自分の務めを果たすアダムの後ろ姿が痛々しくもあり、そして誇らしくもあったのだろう。
クイーンのフロントマンとしてやるべきこと、それはフレディの代わりでもなければ、立派なフロントマンになることでもない。
アダムがアダムらしく
いちばん輝いていること。
クイーンを愛しフレディを敬い、
“+アダム・ランバート”としての誇りを失わず、見間違わずステージに立ち続けること。
この“公演中止”という事態はアダムにとってもクイーンにとっても決してあってはならない最悪のシナリオ。
クイーンとの再会を心待ちにしていたファンの悲しみは計り知れない。
その悲しみを決して決して
無駄にしてはならない。
自分がそこに
フロントマンになるのではなく
フロントマンとしての
“位置”に立つことの意味。
そこから見えるのは
かつてフレディが見た景色と
同じ景色だ。
それを守っていくこと。
自分が果たすべきその使命を
深く心に刻んだのではないか、
と私は思っている。
この中止公演から1年4ヶ月後
このベルギー・ブリュッセルの
同じ場所に立つことになるアダム。
その誓いを果たすべく
再びそこに立つために。
中止公演となったベルギーの会場を
ご紹介しておきます。
『Burussels-Palais 12』(パレ12)
ブリュッセルにあるベルギーでは最大の屋内会場。
ヘイゼルエキシビジョンパーク内に位置し、もともとは1989年に建てられたが、2013年に現在の形式で再設計、再建築された。
収容人数約15000人。
アダムは戻ってきます。
たくましく成長したその姿で
ベルギーのみなさまの前に。
この2月8日があったからこそ
アダムは道を間違わず
進むことができたのです。
その恩返しをさせてもらうために
必ず戻ります。
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