今日も輝けるひとつの海をのぞいてくださり
ありがとうございます。
世間はゴールデンウィークでしたが、この日本のイベントに合わせたかのようにフロリダのフェスティバル「SUN FEST」に絡めたアダムのミニツアーが開催されました。
↓2月に発表されたアダムのフェス出演のニュース
@SunFestFL☀️stay tuned for more surprises 😉 tickets at https://t.co/1kADIlICEW🎟 pic.twitter.com/2I7SMJAxWv
— ADAM LAMBERT (@adamlambert) February 16, 2022
全6公演
フェスティバルへの出演は4/30
それ以外は単独ツアーになります。
(4/28・5/1・5/3は前座あり)
4/28 Coffee Butler Amphitheater-Key West, Florida
4/30 SunFest-West Palm Beach, Florida
5/1 Hard Rock Live-Orlando, Florida
5/3 Seminole Hard Rock Event Center-Tampa, Florida
5/4 The St. Augustine Amphitheater-St. Augustine, Florida
5/6 The Eastern-Atlanta, Georgia
初日は日本時間で4/29午前9時開始予定でしたが、1時間以上遅れてのスタート。
以降ストリーミングを拾いながらセットリストをチェック。
6日間のセットリストをまとめてみました。
◆4/28 KEY WEST, FL #1
Heavy Fire (Intro)
For Your Entertainment
Superpower
Another One Bites The Dust
Strange You Are
Chokehold
Love Don’t
Whataya Want From Me
Roses
Come Undone(Duran Duran cov.)
Ghost Town
Wicked Game
Mad World
The Joke(Brandi Carlile cov.)
I Want To Break Free
Dragon Attack/B intro
If I had You
Encore/
Don’t Stop Me Now
Stone Cold Crazy
Whole Lotta Love(Led Zeppeline cov.)
◆4/30 WEST PALM BEACH, FL #2
リストアウト→Don’t Stop Me Now
Heavy Fire (Intro)
For Your Entertainment
Superpower
Another One Bites The Dust
Stranger You Are
Chokehold
Love Don’t
Whataya Want From Me
Roses
Come Undone(Duran Duran cov.)
Ghost Town
Wicked Game
Mad World
The Joke(Brandi Carlile cov.)
I Want To Break Free
Dragon Attack/B intro
If I Had You
Encore/
Stone Cold Crazy
Whole Lotta Love(Led Zeppeline cov.)
◆5/1 Orlando, FL #3
★初リストイン→Let’s Dance(David Bowie cov.)
曲順変更→Whataya Want From Me
リストアウト→Stranger You Are
以下同セットリスト
◆5/3 TAMPA, FL #4
◆5/4 ST. AUGUSTINE, FL #5
◆5/6 The Eastern-Atlanta, Georgia #6
Heavy Fire (Intro)
For Your Entertainment
Superpower
Another One Bites The Dust
★Let’s Dance(David Bowie cov.)
Roses
Chokehold
Love Don’t
Come Undone(Duran Duran cov.)
Ghost Town
Wicked Game
Whataya Want From Me
(speech)
Mad World
The Joke(Brandi Carlile cov.)
I Want To Break Free
Dragon Attack/B intro
If I Had You
Encore/
Stone Cold Crazy
Whole Lotta Love(Led Zeppeline cov.)
今回のツアー
何故フェスティバル出演に
単独公演を繋げた形になったのか。
その理由は二つあります。
まず大きなきっかけになったのは
フロリダ州でのこのニュースでした。
フロリダ州に於いて「小学校での性的指向や性自認についての議論を禁止する」法案が可決される見通しになっていることが報じられました。
反対派はこの法案を「ゲイと言ってはいけない」法案と呼び、LGBTQの当事者やこの問題に烙印を押すことになると訴えました。
現在ルイジアナ、ミシシッピ、オクラホマ、テキサスの4つの州で性教育を異性間の行為に限定するという州法が制定。
さらにテネシー州とモンタナ州では性的指向や性自認に関する議論に自分の子どもを参加させないことを選べる州法が成立。
フロリダ州は、教育者が法律に違反したと考えれば学校区を直接訴え、損害賠償を求められるようになっており、さらに一歩踏み込んだ内容になっている。
アダムは子どもの頃から自身の性認識の違和感の中で過ごしてきた。
両親は見守ってくれていたが学校は楽しくなかった、と。
最も支援が必要な子どもたちを標的にされたこの法案に反対の意思を示すため、ステージから訴えようとフロリダのフェスティバル出演を軸にして小さなツアーを組み込んだ。
2008年のアメリカンアイドル出演以降アダムへの注目度は高まり、彼がセクシャルマイノリティであることが明らかになると、クイーンへの参加によりさらに風当たりは強くなった。
それでも彼は音楽というフィールドから発信をし続け、自ら社会的な組織も立ち上げ、弱い立場の人たちの矢面に立ち続けている。
(このフロリダの法案は3月8日付けで可決されている。この可決を見越したように前日の3月7日、公式サイトALFCを通して追加のツアー日程が発表された。)
そしてもう一つの理由。
フロリダ─
彼には忘れられない出来事があった。
2016年6月12日フロリダ州オーランドのゲイナイトクラブで起こった銃乱射事件。
多数の犠牲者を出し、銃乱射事件としてはアメリカの犯罪史上最悪(当時)となった。
記事はこちら→BBC Japan.com オーランドナイトクラブ銃乱射事件
当時QALの欧州ツアーで訪れていたイギリスのワイト島で、アダムはこの事件を知ることとなる。
どんな想いでこの日のステージに立ったのか。
ワイト島でのアダムを記録したライブレポートは途中で何度も手が止まり、自身のブログの中でも時間のかかったものとなりました。
https://milkyseas39.com/entry-12647642898.html
このあとの2019年北米ツアーでも
オーランドは訪れていない。
今回のミニツアーが発表された時
“フロリダ”の文字を見てピンきた。
思った通りそこには
“Orlando”の文字があった。
たぶん…片時も忘れたことはなかっただろう。
命の重さにマイノリティはない。
社会はフラットであるべきだ。
そんな当たり前のことが実現されない世の中に息苦しさを感じ、いちばん守られなければいけない子どもたちに、またも刃(やいば)が向けられようとしていた。
オーランドでライブを開催することの意義はそこにあった。
ステージはいろんな意味で、アダムの闘いの場なのだ。
こちらはフェスティバル会場でのスピーチの映像をお借りしました。
会場はアダムの支持層だけではない。
そんなフェスティバルの会場に向けてスピーチをするアダム。
彼はどんな逆風の中でも
動じない強さを持っている。
それはマイノリティな世界で
“強く生きざるを得なかった”からかもしれない。
慎重に言葉を選びながら淡々と
しかし力強くステージの上から語りかけた。
私には全ての英語は理解できなかったが
静かな口調の向こう側にある憤りや悔しさは
痛いほど伝わってきた。
そして今回のツアーの最大の焦点は
ここだった。
アダムの想いが込められ
送り込まれたカバー曲がこちら
The Joke(Brandi Carlile)
2017年に発表されたBrandi Carlileの曲。
弱い立場の人たちへのメッセージが、静かに
しかし一つ一つの言葉が嘘偽りなく真っすぐに
語りかけてくる。
男はこうあるべき
女性はこうでなくてはいけない
という固定観念
そして性の認識に苦しむ
LGBTQ+の世界に生きる人々。
生きづらさを抱え
差別や不平等な扱いを受けながらも
懸命に生きている人たちはたくさんいる。
Let ‘em laugh while they can
Let ‘em spin, Let ‘em scatter in the wind
I have been to the movies, I’ve seen how it ends
And the joke’s on them
笑わせておけばいい
今のうちだけよ
やらせておきなさい
好きに言わせておけばいい
私も色々な映画を観てきたから
幕切れもわかっているわ
笑い者になるのはあの人たちよ
初日のアダムはひとつひとつの言葉を確かめながら
メロディにのせているかのようだった。
自分の胸に言い聞かせるように
そこはまだ慎重さが感じられた。
アダムの人並み外れたカバー力は
既にクイーンの楽曲で証明されていたが
まさにここでも本領発揮。
溢れんばかりの想いを込めすぎないことで
わざと言葉をひとり歩きさせているのだ。
それは様々な受け手に、それぞれの想いで
受け止めてほしいからだった。
Brandi Carlileが曲に込めたメッセージを
アダムの歌声で再び送り届ける。
送り手が変われば、受け手もまた様々だ。
オリジナルの形は変えずに想いはそのままに
でもアダムの色で曲にのせる。
曲をカバーする、
ということはそういうことなのだ。
オリジナルを歌うより遥かに難しい。
それをアダムは
いとも簡単にやってのける。
その声を最大の武器とする
アダムだからこそできる神業だった。
日を追うごとにその輪郭が姿を現し
そして四日目のTampa公演で
遂にその全貌を現した。
(残念ながらこの日は単独の動画が見つからず、フル動画があるので末尾に貼っておきます。)
こちらは5日目 St. Augustine公演のThe Joke
アダムがアーティストとして
そしてマイノリティとしてその逆風に立ち向かい
個人としても公人としても
段差のない社会を実現していくには
彼自身の力だけではまだまだ困難であるのが
実情だった。
そこを陰ながら
バックアップしてくれている意味でも
クイーンの存在は大きい。
ブライアンとロジャーは
SNS上でも公の場に於いても
アダムを全力で支えることを言及している。
これもまたアダムがクイーンと出会った
もうひとつの意味でもある。
アダムはどんな大きな敵であろうと
怯むことはない。
声を上げることが大切なのだ。
結果ではなくその行動に意義がある。
どれだけ自分に正直に生きることができるか
そこに人生の価値が生まれる
アダムはそんなことをまた
教えてくれた。
今回のセットリストは19曲のうちカバー曲が11曲を占めていた。
アダムのソロツアーであるのに何故半数以上のカバー曲が組み込まれているのか。
今ツアーは非公式だが“We Say Gay” Tourと銘打たれ、表向きは“mini Tour ”とクレジットされている。
今回新しく登場した二つのカバー曲は、まさにその銘打たれた非公式の主旨に乗っとり組み込まれた、主軸のリストアップだった。
Brandi Carlileの“The Joke”
そしてもうひとつのカバー曲
Duran Duranの“Come Undone”
“undone”とは“done”の状態の物事が解除(un-)されるという意味になる。
結ばれていたものが解かれたり、自制心、抑えていたものが冷静さを失う様(さま)にとれる。
思い通りにはいかない、そんな世の中を比喩的に伝えたかったのかもしれない。
アダムの支持層には大きく分けて
二つのフィールドがある。
まだ無名の頃のアメリカンアイドルの時代から支えてくれている彼の命名したグランバーツ。
そしてQUEEN+Adam Lambertとして歩き出したアダムに魅了され、そこからソロのアダムも知るようになったクイーンから入ったファン。
アダムにとっては皆大切なファンであることに変わりはない。
より多くのファンに楽しんでもらえるようにとアダムが一生懸命考えてくれたセットリストだ。
もちろんクイーンのナンバーが少々多いのは、1ヶ月後からスタートするQALの欧州ツアーのウォーミングアップの意味合いも強い。
“誰の”曲か、が大事なのではなく
“誰が”歌うか、が重要。
“誰の曲”ばかりを気にしていると
肝心の歌い手が見えなくなってしまう
そんな恐れもある。
“なぜその曲を選びカバーしようとしたのか?”
その曲に込められたメッセージに共感し
よりたくさんの人たちに届けたいと思ったからだ。
アダムの決めたことを
全力で応援する。
私の真髄はいつのときも
どんな状況であっても
変わることはない。
(本音を言わせてもらうとクイーンの曲をカバー曲にカウントすることに違和感がある。アダムにとってクイーンのカバーは既にカバーの域を越え、オリジナルの域になっていると思っている。)
あまり余計なことを言い出すと
また波紋を呼ぶので
これくらいにしておこう…ボソッ
アダムは何かやるごとにいちいち火種が燻るが、それだけ注目度があり、愛されている証拠よね。
今回のフロリダ6日間のステージ。
初日はまあアクシデントはつきもの、まだ手探り状態だった。
案の定2日目から調子は徐々に上がり、4日目にはぐっと良くなった。
この日に初めて私は合格点を付けた。
(どんだけ上から目線ごめんアダム)
アダムは生まれもってのエンターテイナー。
ステージ勘はずば抜けている。
その能力は健在だった。
映像も残しておかないとね
ツアー5日目 5/4 St. Augustine
安定感抜群のパフォーマンスの動画を
いくつかお借りしておきます。
◆7.Chokehold
◆13.Mad World
◆15.I Want To Break Free
◆16.Dragon Attack/B intro
Encore/
欧州ツアー開幕まで残り3週間を切った。
心配なところも多々あるが
やはりアダムランバートは天才なのだ。
ここぞというときに力を発揮する。
そんな場面は何度も見てきたのだから。
2年もの長く暗いトンネルを抜け
ようやく出口の光が彼を照らし出した。
アダムはステージに戻ってきた。
彼の居るべき場所へ。
アダムランバート
完全復活。
ヨーロッパの舞台が
あなたを待っている。
ツアー4日目
5/3 Tampa公演のフル動画です。
※来月渡英予定のため、通常ライブレポートはしばらくお休みさせていただきます。
※QALロンドン公演(6/5〜6/9)のレポートは帰国後アップしていく予定です。楽しみにお待ちください。
(気合い入りすぎてどこまで暴走するかは今のとこ予測不可能)
どうぞよろしくお願いいたします。
(画像はすべてアダムのIGより拝借・映像はすべてYouTubeよりお借りしました)
コメント
>shiratama さん
おはようございます!
はい!
とてもいいライブツアーでした。
アダムは輝いていました✨
まずロンドンまで無事飛びたい!
それだけ祈っててください。
お願いします!
レポート気合い入れますよ!
お待ちくださいね☺️
マジでイギリスに行くんですね!!!
楽しんできてください!!
ただし、暴走と飲み過ぎ注意やに!