【セットリスト(55-1)】2016/6/12 追悼の夜─ワイト島フェスティバル

今日も輝けるひとつの海をのぞいて下さり

ありがとうございます。




新年早々、とんでもないニュースが飛び込んできて
大混乱しておりました。

何となんと!
アダムの延期になっていたVelvet Tourの初日を
ようやく迎えることとなりました!!

それもそれも
アダムの誕生日1月29日に、です笑い泣き

これに関しては次回たっぷりとどっぷりと
思う存分記事にしたいと思っています!



今年最初のライヴレポートは
UKワイト島フェスティバルからの
スタートとなりました。

この日の音源
“Somebody To Leve”
“Who Wants To Live Forever”
昨年10月に発売されたQAL初のライヴ盤
「Live Around The World」に収録されている。


この日はアダムにとって
忘れられない日となった。



現地時間2016年6月12日午前2時
(日本時間同日午後3時)

アメリカ合衆国フロリダ州オーランド
ゲイナイトクラブで起こった銃乱射事件。

容疑者を含む50人が死亡、53人が負傷するという
銃乱射事件の被害としては
アメリカの犯罪史上最悪(当時)となった。



アダムのいたイギリス時間で午前7時頃の出来事。
その後、彼はこのいたたましい事件を知ることとなる。
どんな気持ちでこの日のステージに臨んだのか…。


いつも楽しくてしかたないライヴレポート。
しかし時にそんな楽しみな時間も
辛いときがある。

でもアダムは
きっとそんな素振りは全く見せないのだろう。
どんな日も彼は全力で臨む。

そんなアダムの姿を
最後のその瞬間まできちんと見届け
記録にしておこうと思う。



ワイト島イギリス・イングランドの本土から
海峡をはさんで南方に位置している。

島の約半分が特定自然保護区に指定されており
野生生物の生息地としても有名。

前回の開催地スウェーデン・セルヴェスボリからの移動距離約1529㎞



今回のワイト島フェスティバルは第一回が1968年に開催され1970年で一度打ち切られ、その後2002年に復活した。

それ以来、ニューポート郊外のレクリエーション施設シークローズ公園で毎年開催されており、1970年開催のものはドキュメンタリー映画となって公開された大規模なもので数十万人の観客が参加したといわれている。


下矢印こちらはポスター(?)
2週間ほど前のケルン公演の写真が使われている音譜





御一行さま
本土のヘリポートを午後5時5分に出発しています。

艶やかなネイビーのボディに映える
クイーンロゴ。
高級総革張り仕様の機内は
広々としてセレブ感満載。




下矢印こちらは機内の様子─アダムのsnapchat投稿より

ブライアンの指には
今回もシルバーのマニュキュアが
きれいに施されていますねキラキラ

爪を見せようとする
指の位置が不自然なんですけど爆笑



下矢印ワイト島到着
午後6時27分(フライト所要時間約22分)

到着の様子が収められているヤバすぎる映像笑い泣き



下矢印この小窓からピースチョキしてるの
アダムくんですキラキラ
可愛いラブラブ



下矢印拡大図(←妄想)
たぶんこんな感じにやり


                        

はあ~ドキドキ
どこまでも絵になる。。。
ため息しか出ません…キラキラ




下矢印こちらはラジオ番組のインタビューの様子
クイーンの最前線に立つこと、ソロとクイーンの活動を平行していくことなどについて話しています。




白夜のフェスは続きます。

当日の日没は午後9時55分。
6月の平均最高気温18.2℃ 最低気温11.1℃
今夜も冷え込みそうです。

下矢印QALのタイムテーブルはこちら。
今回も日没前のスタート。 





ではセットリストの発表ですビックリマーク

◆2016/6/12 Isle Of Wight Festival


フィンランド公演から3日間続けて外されていた
Who Wants To Live Forever

ようやく復活。
それ以外は変更点はありません。



それでは開演いたしますビックリマーク

オープニング
◆1.One Vision

ポルトガルからスタートし
北ヨーロッパを周遊してきたフェスツアー。
9日目にしてようやく故郷イギリスの地を踏んだ。

上へと伸びるメインステージの骨組み
映像からは両サイドのスクリーンが湾曲し
横の拡がりをより感じさせる。

今日の主役が現れると
待ちくたびれた故郷のファンたちは
まさにお祭り騒ぎ。

カメラが後方のオーディエンスを
ぐるっと映しとった。

オーディエンスの目線よりかなり上からのアングル。
腕を伸ばしきってこの高さになるのか、それとも棒の先にカメラが付いたアレですかね?
(のちの他の映像からオーディエンスの間から突き出るセルフィーらしき棒を何本か確認汗)

キラキラと光る雲
21時スタートでこの明るさ。



今回のオープニングは二本立て。

こちらは花道に向かって真正面からのアングル。

One Visionの熱唱に
周りからの観客の圧力を感じるほどの錯覚を
起こしてしまいそうになる。

映像、音の乱れも全部ひっくるめて
臨場感は満点だ。




ここで少し寄り道。

今回のステージセットの巨大さが気になり、これまでのセットも一応確認してみました。

下矢印6/3 フィンランド・ヘルシンキ公演

下矢印本日 UKワイト島公演


メインステージのロゴ幕は恐らく同じサイズだと思います。

サイドスクリーンはヘルシンキに比べると、ワイト島のものは倍くらいの大きさ。
アダムの顔も大きく映し出されていた。
かなり後方からでもスクリーンで楽しめそうですね。



◆2.Hammer To Fall

オープニングOne Visionのエンディングから繋げてくれた嬉しい映像ビックリマーク

この曲は今ツアーから登場。
そして定番曲の中では最後に登場した曲です。

残念ながら今ツアーではショートバージョン。
この曲はやはりフルがいい。




◆6.Fat Bottomed Girls

カラフルな帽子や
ビール片手に思い思いの楽しみ方をする。
フェスならではの解放感があっていいですね
前方でなければスペースも結構あります。

日本のフェスはとにかく詰めて前へ前へと押し合うイメージがあって、よっぽど後ろじゃないと余裕などありません。

いつもより落ち着きを感じるほど
アダムは淡々と歌い進めていきます。




◆8.Killer Queen

今ツアーからこの曲の小道具が背もたれ付きの椅子になり、2日目のバルセロナではその手には扇子ではなくキセルが。
磁石で背もたれに付着させてあったものを外して使っていたが、この日限定だったのかそれ以降は使っていなかったような気がする。

ところがこのワイト島で突如復活(?)した。
映像がブライアンのギターソロからアダムへ切り替わったところで、突然その手にキセルを持っていた。

こちらのフル動画では手に持っていることしか分からなかったのですが、他の動画でさらに確認できたことがあったので、そちらも合わせて載せておこうと思います。

1:45~アダムに切り替わる場面



下矢印1分の短い動画だが一部始終が収められている。

キセルを吸い込むとその先がグリーンに光った。
そして口からキセルを外すとなんと白い煙を吐いたのです。
もちろんアダムは喫煙者ではない(はず?)のでこの煙はイミテーション。

◆Killer Queen(partial)



下矢印いつものトーク場面がカットされていたのでこちらも。

次のDon’t Stop Me Nowへの流れ、こういうシーンにもどんどんアダムらしさが出てきたなあと成長を感じるのがこの2016年。

観る人はいつの間にか彼のペースに巻き込まれてしまう。
“手玉に取る”という表現は適切ではないが、自由自在に操ることができるのは流石だ。

◆Adam’s speech




◆9.Don’t Stop Me Now

先ほどのトークからアダムの気持ちは少し別のところへ切り替わった。

“Ecstasy~”
ブライアンも傍観者のように微笑む。

ロジャーが呼吸を合わせタイミングを見計らう。
静から動へドラマチックに展開していくこの曲。

音程を取れずにエドニーに助けを求め、アップテンポなこの曲に置いていかれそうになりながらも、必死に追いかけていたのは2年前。

あの頃のアダムはもういない。

みにくいアヒルの子は
ブラックスワンへ。
自分でその殻を破り美しい羽を広げた。




◆10.Somebody To Love

周知の通り、この曲はライブ盤に収録された素晴らしい映像がある。
単純なライブレポートならそれを貼って出来上がりだが、そうはいかない。
オーディエンス側から撮られたアダムの映像を探す。

公式映像ではブライアンやロジャー、オーディエンスのコマを除けばアダムの姿は全体の半分程ではないかと思っている。
残りのアダムの半分(何をやらかしているかわからない半分)を埋めてくれる動画をひたすら探し、遂に“アダム100%”の動画に辿りつきましたキラキラ

↓スタートして1分半くらいの箇所、階段を降りて来るシーン。
指を二本にして上げ下げしている。
いつものエンジニアへの指示だろうが、明らかにテンションがいつもと違う所にあるのがわかる。

この1シーンだけでもこの動画の価値は十分ある。



アダムの動画をチェックするときの鉄則。

一瞬足りとも目を離さない。
そして最初から最後の1秒まで見切ること。

目を離したすきにとんでもないことをしてたりするのは多々あることだ。

この曲とともにどんどん成長していくアダム。
ひとつの転換期となった2015年から
急成長のピークへと加速していくこの時期。
勢いに乗り躍動感に溢れている。

いい意味でまだ荒削りな部分が残っていて
そこがこの2016年の
アンバランスな魅力を作り出していた。
この時期限定
サマフェスツアーでしか見られないアダムの姿だ。



やはりこちらも!
ライブ盤“Live Around The World”収録ver.




◆14.Under Pressure

2016年1月10日デヴィッド・ボウイ永眠。
この曲は5ヶ月後の今ツアーで追悼曲となった。
友人だったボウィを偲んで送ったロジャーの言葉が字幕で収められている。

“There’s a man my children love more than me
…and we lost him in January 
…and this one’s for David.”

丁寧に編集してくださった動画。
こちらも感謝しつつお借りした。

そしてこちらの動画の説明文に驚愕の事実が記されていたのだ。
原文をお借りしました。


ロジャー・テイラーとアダム・ランバートはクイーンとデヴィッド・ボウイのオリジナル“Under Pressure”を“ワイト島フェスティバル2016”の最後の夜にデュエットした。
それは奇しくもデヴィッド・ボウイが英国で最後のフルライブを行った2004年、同じイベントのステージであった。


なんてこと…。
ボウィの最後と同じステージに
アダムが立っているなんて…。

私の頭をすぐさま過ぎったのは2015年ブラジルのロックインリオだ。
第1回開催の1985年同イベントのトリを務めたクイーン。
その30年後にフレディと同じステージに立ったアダムだった。

偶然が偶然を呼ぶ。
アダムの不思議な運命を感じる出来事だった。




◆15.Crazy Little Thing Called Love

もう言葉はいりません!
何も言わずにご覧くださいまし。

何っ?てアレです、アレドキドキ
アダムくんのいちばん可愛く見えるのはどこからの眺めかな?ラブ

そこだけ凝縮された至福の時間
(クレイジーのイントロに入ったとこまでとなります。)

◆Chat to the crowd




◆Crazy Little Thing Called Love(本編)

(いくら眺めが最高でもこれで終わるわけにはいきません…滝汗)

何とか探し当てた貴重な一本、カットされた部分からきれいに繋がった動画です。
こちもよい眺めでございますラブ

最後メンバー紹介のところまで収めてくれてありありがたい。
次の曲ブレイクフリーへ、きれいに繋がってくれました。




◆16.I Want To Break Free

このブレイクフリーの動画も僅かしか見つからず、繋がってくれた貴重なもの。

国によって投稿される曲にも違いがあり、これも最近の動画選びの苦労でもあり、楽しみにもなっています。




◆17.I Want It All

クレーンカメラにすっぽりとアダムくんが隠れてしまいましたが、臨場感があってこれはこれでいい。

この中で記しておきたいのは
終盤のお楽しみジェット噴射のシーン。

煙が噴射される様子が正面からのアングルで捉えられ、その左横のスクリーンにはロジャーの後方からのカメラ、ロジャー側からのアングルが収められています。(5:10〜)

ロジャーから見ると、ていうかステージ側から見るとこんな間近な迫力があるんですねビックリマーク



アダムは…
いつもより、心なしか淡々としている気がします。
曲の進み具合が早く感じます。

いよいよ
リブフォーエバーへと続いていきます。




◆18.Who Wants To Live Forever

“自分が立つステージには全力で臨む。
それが出来なければそこに立つべきではない。”

そんなアダムらしく
オープニングから顔色ひとつ変えず
淡々とステージをこなしてきた。

脳裏には
何度も過ることがあっただろうか。


アダムは冒頭に
この言葉だけを伝えました。


“This song is dedicated to those who lost their life last night in Orlando, Florida
 and anybody that has been a victim of senseless violence or hatred.”

この曲は
昨夜フロリダ州オーランドで
命を落とした人々や無意味な暴力や憎しみの犠牲になった人々に捧げます。


これが精一杯の
彼の言葉だった。

アダムに与えられた最大の武器─
歌うことで自分の思いを伝えることを選んだ
一夜限りの

“Who Wants To Live Forever”


こちらはライブ盤に収録されている映像とは別のものになります。
客席側からアダムの表情を捉えてくれています。

言葉のところどころが
時々消えていきそうになる。
マイクスタンドに掛けようとしたその手が
マイクをうまく掴めなかったり

そしてこの日のアダムは
何度も何度も…天を仰いでいた。

ライブ盤では見ることの出来なかった
アダムの貴重な姿。
撮影者様に感謝しお借りしました。




◆22.Radio Ga Ga

アダムの顔つきが変わってきました。
何か吹っ切ったような晴れやかな表情を見せていた。

そして私が気になったのは、ブライアンの表情。

この映像で見る限り
ブライアンには笑顔が見られません。
いつもにこやかに
アダムを見守っているのですが
今日は顔色ひとつ変えません。

ライブ当日の朝
どんなやり取りがあったかはわかりません。

アダムがこの日のステージにどう臨むのか
それを見守ることがこの日の自分の務めだと
感じていたはずです。



客席に降り立った
アダムを見つめるブライアン。

その先にあるのは
自分の手元を確実に巣立ちつつある
彼の姿だったのかもしれません。




アンコール
◆23.We Will Rock You
◆24.We Are The Champions

美しい映像。

大きなサイドスクリーンがより大きく感じた。
最後の瞬間まで逃すまいと
クレーンカメラが慎重に動き出す。

世界最高峰の技術を誇るクイーンのステージ。
巧みなライティングを駆使し
最後の一幕を照らし出した。

フェス会場でありながら
オーディエンスをひとつにできるバンドだけが
このヘッドライナーを務めることができる。

クイーンとして
ステージに立ったアダムだからこそ
見えた景色は
どんな風に彼の目に映ったのだろう。




◆25.God Save The Queen

何かが起こることは予測できた。
しかし、まさかの展開を見せた。

いつものように
まず二人のレジェンドが花道を進む。

次にふたりを追い越すようにアダムが進んだ。
遠慮がちだったアダムが本当にここ最近
自らカーテンコールへ歩き出す姿を
目にするようになっていた。

が、私が腰を抜かしたのはこのあとだ。

アダムが戻り連れ出したのは─
何とサポートメンバーの三人。

スパイクとニール、ルーファスを誘いだし
全員揃って花道を進んだ。

私は思わず再生を止めた。

画面が見る見るうちに
ぼやけて見えなくなって行った。

全く想像もしていなかったこの光景を
どう受け止めていいのか。

混乱しながらも頭の中を整理した。


ワイト島がアダムにもたらしたもの─

それは全員が揃って花道を進む
この信じがたい光景だった。

これまでのいくつものエンディングが
私の頭の中を駆け巡った。

“こんな日がくるなんて”

アダムが歩いてきた道のりが
間違ってはいなかったと
思えた瞬間だった。




この日の前夜
遠く離れた母国で奪われた尊い命。

どんな言葉より彼は
歌で伝えることを選んだ。

“永遠の命など誰がほしいと思うのか”


この曲本来の解釈のひとつは、

“永遠の命”を手に入れたが故の不死の恐怖、逆に限られた命だからこそ懸命に生きる尊さがあるんだという天文学者ブライアンならではの、人間哲学のような視点で問いかけれられたところにある。

この曲は歌う人によって歌うときによって、さらに同じ人が歌っても、ときに違う意味を持つ曲になる。
アダムはそんなことを感じとりながら試行錯誤を繰り返し、これまで歌い続けてきた。

自分が壊れそうになりながらも
この曲と真正面から向き合ってきたアダム。

そんな彼だったからこそ
曲に込められたメッセージが
深く強く多くの人の心に
届いたのだと信じています。


人の命の尊さに格差などない
みな平等に生きる権利がある。

人が人の命を奪う権利など
この世には存在しない。

“永遠の命など誰がほしいと思うのか”


ワイト島の
ひとつの記憶として
この世に残されるべき記録として

アダムの痕跡が
またひとつ
クイーンの歴史に刻まれた。






今日も最後までおつき合いくださりありがとうございます。

ライブ盤収録のWho Wants To Live Foreverは圧巻のパフォーマンスでした。
でもこの日のステージ、オープニングからエンディングまでの彼を追いかけて見えてきた、また違うアダムの顔。

私が見えたもの─
それは決して100パーセント真実ではありません。

それでも少しでも真実に近づきたい、そんな欲望を持つことが許されるのならどこまでも追いかけたい。

アダムを追いかける日々が
どうしようもなく幸せを感じます。
今年も“我が道を行く”私ですが
どうかおつき合いくだされば嬉しいです。


次はいよいよベルギーへ入国いたします!

ベルギーのみなさま
アダムはようやく戻ってまいりました。
あの日の恩返しをするために。

凱旋公演ブリュッセル─
しっかりと追っていきたいと思います。



◆過去記事からこちら貼っておきます。



追悼

2004年ワイト島フェスティバル、最後のフルライブとなったデヴィッドボウイの姿を。

2016年1月10日69歳でその生涯を閉じた。
どうか安らかに。

◆”David Bowie – All the Young Dudes (Live at the Isle of Wight)”










(画像・映像すべてお借りしました)




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